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 2020年1月17日深夜、愛知県海部福祉相談センターの職員2名が、立つことも話すこともできない70代男性を名古屋市中村区の公園まで公用車で連れて行き、置き去りにするというショッキングな事件が発生しました。

 当会議は、本日、反貧困ネットワークあいち・東海生活保護利用支援ネットワークとともに、愛知県海部福祉相談センターと同県大治町を訪れ、公開質問状を提出しました。






2020年2月28日

愛知県海部福祉相談センター長 様
生活保護問題対策全国会議
代表幹事 尾藤廣喜
反貧困ネットワークあいち
共同代表 内河惠一、和田肇、藤井克彦
東海生活保護利用支援ネットワーク
代表幹事 内河惠一

(連絡先)460‐0002  名古屋市中区丸の内3-6-41 DDSビル5階
いこいの森法律事務所
弁護士 森  弘 典


高齢者置去り事件に関する公開質問状


 報道(2020年2月6日朝日新聞、同年2月8日毎日新聞Web版)によると、下記の通り、高齢者の置去り事件が発生しています。
事件に関して、貴センターに対し、以下のとおり質問致します。
ご多忙中にお手数をおかけして恐縮ですが、3月23日までに上記連絡先宛てに文書にて回答くださるようお願い致します。なお、回答内容についてはSNS等を通じて公開しますので予めご承知おきください。

〇高齢者置去り事件の概要
 本年1月17日夕刻、大治町のスーパーでキャッシュカードを持たずにATMを操作していた70代男性を津島署が保護し、大治町に引継を依頼した。大治町の民生課は「生活保護業務は担当外」として、愛知県海部福祉相談センターを紹介し、男性をセンターに引き継いだ。センター職員2人は簡易宿泊所などの受け入れ先を探したが見つからず、電話で上司に相談。上司は男性を消防の管轄が変わる場所まで連れて行き、名乗らずに119番通報して消防に保護させるように指示した。
 職員2人は17日深夜、男性を名古屋市中村区の公園まで公用車で連れて行き、18日未明に「高齢男性が公園で倒れている」と偽名で119番通報。市消防局が男性を保護し、県警中村署に引き継いだ。当時の気温は6度ほど。18日朝、不審に思った中村署が通報した職員と指示した上司に話を聞いたところ、2人は「男性が宿泊所から自ら立ち去った」とうそをついた。男性の家族は19日に捜索願を出し、24日に身元が判明した。中村署がセンター次長を呼び出した28日になって、関わった3人は真相を打ち明けた。職員2人は「時間外の対応経験がなく、受け入れ先も見つからず、上司の指示に従った」と弁明。上司は「悪いことをした」と話しているという。

1 事実の経過について
 事実経過については、上記「高齢者置き去り事件の概要」のとおりで間違いありませんか。異なる点や補足があればご説明ください。

2 当該高齢者の状態について
 報道によれば、当該高齢男性は、立っていられないなど健康状態が悪く、話ができず、筆談もできない状態であったとされています。大治町から貴センターが引き継いだとき、当該高齢男性はどのような状態だったか、お答えください。

3 急迫保護について
 報道による2のような状態は、いわゆる急迫状態(生活保護法第25条1項)の可能性があったと考えられます。貴センターは、急迫かどうかの判断をしたのかどうか、お答えください。もし急迫でないと判断したのであれば、その理由をお答えください。さらに、過去5年間で急迫を理由に職権保護した件数を年別にお答えください。

4 生活保護の適用について
 3の急迫保護の対象でなかったとしても、要保護状態であった可能性は高く、このような場合には、生活保護を適用すべきであると考えられます。貴センターは生活保護の適用の可否について検討したのかどうか、その結果生活保護が必要でないと判定したのであればその理由をお答えください。また、生活保護適用の可否について検討しなかった場合もその理由をお答えください。

5 生活困窮者自立支援法に基づく一時生活支援事業の適用について
 当該高齢男性は、生活困窮者自立支援法に基づく一時生活支援事業の対象となった可能性があります。同事業の適用を検討したのかどうか、また検討の結果、適用しなかったのであればその理由をお答えください。
 また、貴センターにおいて取り組まれている一時生活支援事業の具体的内容と、過去5年間で同事業を適用した件数を年別にお答えください。

6 老人福祉法による措置入所について
 急迫、要保護状態の有無にかかわらず、また生活困窮者自立支援制度による対応ができなかったとしても、老人福祉法第11条(下記※参照)の条項にしたがい、当該高齢者を養護老人ホームや特別養護老人ホームに入所させる義務があると考えられますが、この措置を検討されましたか、お答えください。検討されていない場合は、その理由をお答えください。

7 保護責任者遺棄罪について
 報道によれば、2人の貴センター職員は、1月17日深夜、上司の指示により、男性を名古屋市中村区の公園まで公用車で連れて行き、18日未明に「高齢男性が公園で倒れている」と偽名で119番通報、市消防局が男性を保護し、県警中村署に引き継ぎいたとあり、当時の気温は6度ほどであったとあります。
 会話ができず立っていられないような状態の高齢者を、気温6度の公園に置き去りにするのは極めて危険な行為です。貴センター職員とその上司の行為は保護責任者遺棄罪(刑法218条)に該当する可能性があったと考えられますが、この点についての貴センターの見解をご回答ください。

8 生活保護ケースワーカー数、保護世帯数等について
 貴センターの生活保護ケースワーカーの数、担当保護世帯数(1ケースワーカー当たり平均)、経験年数(1人当たり平均)、資格保有状況(社会福祉主事、社会福祉士、精神保健福祉士それぞれの保有者数)を回答してください。

9 定まった住所を持たない人に対する貴センターのこれまでの対応について
 定まった住所を持たない人を把握した場合、貴センターは、どのような対応をされているかをお答えください。過去5年間の生活保護を適用した件数、適用場所(居宅、生活保護施設、無料低額宿泊所、医療機関、その他)の各件数、移送費を支給した件数を年別にお答えください。

※【参考】
(老人ホームへの入所等)
第11条 市町村は、必要に応じて、次の措置を採らなければならない。
一 65歳以上の者であつて、環境上の理由及び経済的理由(政令で定めるものに限る。)により居宅において養護を受けることが困難なものを当該市町村の設置する養護老人ホームに入所させ、又は当該市町村以外の者の設置する養護老人ホームに入所を委託すること。
二 65歳以上の者であつて、身体上又は精神上著しい障害があるために常時の介護を必要とし、かつ、居宅においてこれを受けることが困難なものが、やむを得ない事由により介護保険法に規定する地域密着型介護老人福祉施設又は介護老人福祉施設に入所することが著しく困難であると認めるときは、その者を当該市町村の設置する特別養護老人ホームに入所させ、又は当該市町村以外の者の設置する特別養護老人ホームに入所を委託すること。

以 上





2020年2月28日

愛知県大治町長 様
生活保護問題対策全国会議
代表幹事 尾藤廣喜
反貧困ネットワークあいち
共同代表 内河惠一、和田肇、藤井克彦
東海生活保護利用支援ネットワーク
代表幹事 内河惠一

(連絡先)460‐0002  名古屋市中区丸の内3-6-41 DDSビル5階
いこいの森法律事務所
弁護士 森  弘 典


高齢者置去り事件に関する公開質問状


 報道(2020年2月6日朝日新聞、同年2月8日毎日新聞Web版)によると下記の通り、高齢者の置去り事件が発生しています。
事件に関して、貴町に対し、以下のとおり質問致します。
ご多忙中にお手数をおかけして恐縮ですが、3月23日までに上記連絡先宛てに文書にて回答くださるようお願い致します。なお、回答内容についてはSNS等を通じて公開しますので予めご承知おきください。

〇高齢者置去り事件の概要
 本年1月17日夕刻、大治町のスーパーでキャッシュカードを持たずにATMを操作していた70代男性を津島署が保護し、大治町に引継を依頼した。大治町の民生課は「生活保護業務は担当外」として、愛知県海部福祉相談センターを紹介し、男性をセンターに引き継いだ。センター職員2人は簡易宿泊所などの受け入れ先を探したが見つからず、電話で上司に相談。上司は男性を消防の管轄が変わる場所まで連れて行き、名乗らずに119番通報して消防に保護させるように指示した。
 職員2人は17日深夜、男性を名古屋市中村区の公園まで公用車で連れて行き、18日未明に「高齢男性が公園で倒れている」と偽名で119番通報。市消防局が男性を保護し、県警中村署に引き継いだ。当時の気温は6度ほど。18日朝、不審に思った中村署が通報した職員と指示した上司に話を聞いたところ、2人は「男性が宿泊所から自ら立ち去った」とうそをついた。男性の家族は19日に捜索願を出し、24日に身元が判明した。中村署がセンター次長を呼び出した28日になって、関わった3人は真相を打ち明けた。職員2人は「時間外の対応経験がなく、受け入れ先も見つからず、上司の指示に従った」と弁明。上司は「悪いことをした」と話しているという。

1 事実の経過について
 事実経過については、上記「高齢者置き去り事件の概要」のとおりで間違いありませんか。異なる点や補足があればご説明ください。

2 当該高齢者の状態について
 報道によれば、当該高齢男性は、立っていられないなど健康状態が悪く、話ができず、筆談もできない状態であったとされています。津島署が貴町に保護の依頼をした当時、当該高齢男性はどのような状態だったか、お答えください。

3 当該男性を愛知県海部福祉相談センターに紹介したことについて
 報道によれば、当該男性に対して、「生活保護業務は担当外」として、愛知県海部福祉相談センターを紹介したとありますが、これは事実でしょうか、お答えください。

4 町長の応急措置義務について
 生活保護法第19条6項は、「福祉事務所を設置しない町村の長(以下「町村長」という。)は、その町村の区域内において特に急迫した事由により放置することができない状況にある要保護者に対して、応急的処置として、必要な保護を行うものとする。」と規定し、町長に救護義務を課しています。
(1)当該男性は、この応急的処置の対象者であった可能性がありますが、貴町は、その検討をされたか、お答えください。検討されなかった場合は、その理由をお答えください。
(2)過去5年間で生活保護法19条6項による応急的処置を行ったことはありますか。行っていた場合、各年ごとの件数をお答えください。

5 老人福祉法による措置入所について
 4の応急的処置の対象でなかったとしても、当該高齢者は、老人福祉法第11条(下記※参照)の条項にしたがい、養護老人ホームや特別養護老人ホームに入所させる義務があると考えられますが、この措置を検討したか、お答えください。検討していない場合は、その理由をお答えください。

6 定まった住所を持たない人に対する貴町のこれまでの対応について
定まった住所を持たない人を把握した場合、貴町は、どのような対応をされているか、お答えください。また、過去5年間の愛知県海部福祉相談センターへの紹介件数を年別にお答えください。

※【参考】
(老人ホームへの入所等)
第11条 市町村は、必要に応じて、次の措置を採らなければならない。
一 65歳以上の者であつて、環境上の理由及び経済的理由(政令で定めるものに限る。)により居宅において養護を受けることが困難なものを当該市町村の設置する養護老人ホームに入所させ、又は当該市町村以外の者の設置する養護老人ホームに入所を委託すること。
二 65歳以上の者であつて、身体上又は精神上著しい障害があるために常時の介護を必要とし、かつ、居宅においてこれを受けることが困難なものが、やむを得ない事由により介護保険法に規定する地域密着型介護老人福祉施設又は介護老人福祉施設に入所することが著しく困難であると認めるときは、その者を当該市町村の設置する特別養護老人ホームに入所させ、又は当該市町村以外の者の設置する特別養護老人ホームに入所を委託すること。

以 上





「愛知県海部福祉相談センター」宛て公開質問状(PDF)
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「愛知県大治町」宛て公開質問状(PDF)
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CW外部委託問題学習会





生活保護・ケースワーク業務の外部委託化を考える
緊急学習会


 2019年12月23日に閣議決定された「令和元年の地方からの提案等に関する対応方針」において、政府は、生活保護のケースワーク業務に関し、「現行制度で外部委託が可能な業務」については「令和2年度中に整理した上で必要な措置を講」じ、法改正を要する業務についても外部委託を可能とする方向で検討し「令和3年度中に結論を得る」ことを明記しました。
 福祉行政の現場ではかねてから外部委託化・職員の非正規化が進んでいますが、とうとう、生存権保障の根幹である生活保護行政にまで、急ピッチでその流れが迫っています。
 そこで、これまでの経緯と今後想定される動きを共有した上で、ケースワーク業務の外部委託化にはどのような問題があるのか、意見交換する場をもうけることとしました。危機感を共有する方々とともに、今後どのような取組みが必要か考えたいと思います。
 
【日時】2020年3月1日(日)午後1時30分~午後4時30分(受付開始午後1時)
【場所】エル・大阪 南館10階(南1023号室)

アクセス
資料代1000円・申込不要



報告1 「生活保護・ケースワーク業務外務委託化の経緯とこれから」
      桜井啓太さん(立命館大学准教授・元堺市ケースワーカー)

報告2 「生活保護・ケースワーク業務外部委託化の問題点」
      吉永純さん(花園大学教授・全国公的扶助研究会会長)

報告3 「自治体行政の外部委託、現場実態から考える」
      谷口伊三美さん(リカバリハウスいちご・元大阪市職員)

(質疑・意見交換)

   
主催:生活保護問題対策全国会議
(連絡先)〒530-0047 大阪市北区西天満3-14-16
西天満パークビル3号館7階 ℡06-6363-3310 FAX 06-6363-3320
あかり法律事務所 弁護士 小久保 哲郎




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精神保健福祉士養成課程から「生活保護制度」の科目を廃止する省令案に反対するパブリックコメント


 社会福祉士と精神保健福祉士の養成課程において共通科目とされていた「低所得者に対する支援と生活保護制度」を廃止する省令(案)に対するパブリックコメントが年末年始をはさんだ2019年12月20日から2020年1月18日まで募集されていました。
 社会福祉士については,専門科目としての「貧困に対する支援」が創設されますが,精神保健福祉士については,「貧困」や「生活保護」を体系的に扱う独立した科目はなくなろうとしています。
 当会議は,特に精神保健福祉士養成課程の変更が問題であると考え,以下のパブリックコメントを提出しました。

【意見の趣旨】
 精神保健福祉士養成課程から「低所得者に対する支援と生活保護制度」の科目を廃止することに反対する。生活保護制度の沿革・理念・実践的対応策等を体系的に習得し得る,独立した科目を継続または創設すべきである。

【意見の理由】
1 精神保健福祉士の支援対象者には生活困窮者が多い
 精神保健福祉士が支援の対象とする精神障がいのある人は,働くことに制約を受けるため生活に困窮している場合が非常に多い。
 その証左に例えば,生活保護入院患者総数11.4万人中,精神関係は4.8万人(42.5%)を占め(平成28年度被保護者調査),ホームレス状態の人のうち中軽度の知的障がい,アルコール依存症,うつ病等何らかの精神疾患の疑いのある人が41%を占めるとの調査もある(NPOてのはし2009年路上生活者調査)。

2 精神保健福祉士が職責を果たすためには生活保護に関する専門知識の習得が不可欠
 生活に困窮する精神障がいのある人は,仮に障害年金を受給できたとしても,それだけでは地域での居宅生活を維持することができない。
 残念ながら,今の日本では,生活保護制度に関する教育や周知は不十分で,誤解や偏見も根強くある。生活保護ケースワーカーの人員体制や専門性も脆弱で,未だに窓口での違法な「水際作戦」や,保護利用後も違法な指導指示等が後を絶たないのが現状である。
 こうした状況下で精神保健福祉士がその本来の職責を果たすためには,生活保護制度を必要とする人を確実に制度につなぐとともに,保護利用後も不当な扱いを受けることのないよう適切に支援することができるよう,生活保護制度に関する専門的知識を深く習得することが必要不可欠である。不当な福祉事務所の対応を前にして,単に支援対象者に「寄り添う」うだけでなく,侵害されたその権利の実現・回復のため共に闘う術を身につけなければ,ソーシャルワーカーとしての職責を果たしたことにはならないからである。

3 「細切れ」ではなく専門性のある教員による体系的教育が必要
 厚生労働省資料(「精神保健福祉士養成課程における教育内容等の見直し」)等によれば,「低所得者に対する支援と生活保護制度」(30時間)は,新科目である①社会保障論,②精神保健福祉士制度論,③ソーシャルワーク演習に「再構築」されるという。
 しかしながら,精神保健福祉士が2で述べた期待される専門性を身に着けるためには,生活保護制度について専門性のある教員が,制度の沿革,理念,諸原則をふまえ,実務上問題となり得る諸論点について,法律,通達,裁判例,裁決例を駆使した実践的対応法を体系的に教育する必要がある。3つの科目に「細切れ」に分解したのでは,教員の専門性の点でも体系的教育の点でも,こうした要請を満たすことは期待できない。
 また,大雑把な目安ではあるが,総時間を項目数で機械的に割っていくと,「低所得者に対する支援と生活保護制度」関連の項目は,上記①②科目の合計でわずか8.7時間にとどまる(下記※参照)。これに③の演習が加わるが,教員の裁量が広い演習においてどれほど貧困支援に時間が費やされるかは教員次第となるおそれが強い。
 したがって,現行30時間が大幅に減少し,教育時間の面でも希薄化することは避けられない。
※再編後の講義時間の概算
① 「社会保障論」(60時間)→うち生活保護関係は,60÷7÷7=1.2時間
【大項目(教育に含むべき事項)】⑥社会保障制度の体系(7項目中の1つ)
【中項目(想定される教育の例)】5生活保護制度の概要(7項目中の1つ)
② 「精神保健福祉制度論」(30時間)→うち低所得等支援は30÷4=7.5時間
【大項目(同上】④精神障害者の経済的支援に関する制度(4項目中の1つ)
【中項目(同上)】(4項目中の4つ〔全部〕)
1 生活保護制度と精神保健福祉士の役割
2 生活困窮者自立支援制度と精神保健福祉士の役割
3 低所得者対策と精神保健福祉士の役割
4 精神障害者の経済的支援制度に関する課題

4 まとめ
 当会議内の議論では,現状においても,社会福祉士と精神保健福祉士養成課程における生活保護制度に関する教育内容や専門知識の習得は必ずしも十分ではなく,実務に就いた後も,生活保護制度活用の必要性を理解するソーシャルワーカーは少数派であるとの哀しい指摘もあった。そのような中で生活保護制度に関して体系的に学ぶ独立した科目を廃止することは,この哀しい状況をより悪化させるであろう。
 「自助」「互助」が強調される「地域共生社会」が推進される中,目の前にいる生活に困窮する人が,本来生活保護を利用することができるのに,それに気づかずに手をこまねくだけのソーシャルワーカーがより一層増えるかもしれない。それは,支援対象者の「ウェルビーイング」はおろか,健康や生存そのものを害することにつながる。
 当会議は,精神保健福祉士が「真のソーシャルワーカー」として,その職責を十分に果たし得る資格であり続けることを強く期待する立場から,本意見を述べるものである。

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東京都生活保護運用事例集2017年版です。
以下からダウンロードしてご活用下さい。


(容量が大きいので3分割にしています)


東京都生活保護運用事例集2017-1
東京都生活保護運用事例集2017-2
東京都生活保護運用事例集2017-3




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 2019年8月、「無料低額宿泊所の設備及び運営に関する基準」が厚生労働省令第4号として公布されたことから、今後、無料低額宿泊所を所管する都道府県、政令市、中核市が無料低額宿泊所に関する条例を制定する動きが本格化することが見込まれています。
 制定される条例の内容によっては、無料低額宿泊所入所者の権利侵害を放置又は誘発する事態の発生も懸念されるため、当会議は、「無料低額宿泊所に関する条例制定についての意見書」を公表し、無料低額宿泊所がある50の自治体(都道府県18、政令市15、中核市17)に郵送で執行しました。



2019年11月27日


無料低額宿泊所に関する条例制定についての意見書


生活保護問題対策全国会議
代表幹事 尾 藤 廣 喜


 無料低額宿泊所の設置・運営基準は平成15年7月31日社援発第0731008号厚生労働省社会・援護局長通知の別紙「無料低額宿泊所の設備、運営等に関する指針」(以下「ガイドライン」という)で定められていた。
 今般、社会福祉法(以下「法」という)の規定に基づく「無料低額宿泊所の設備及び運営に関する基準」が2019年(令和元年)8月19日に厚生労働省令第4号(以下「省令」という)として公布され、2020年(令和2年)4月1日から施行されることとなった。同省令第1条で、厚生労働省令で定める基準は、都道府県、指定都市、中核市(以下「都道府県等」という)が条例を定めるに当たって標準とすべき基準ないし参酌すべき基準であるとされている。また、2019年(令和元年)9月10日には、厚労省社会・援護局長名で「無料低額宿泊所の設備及び運営に関する基準について(通知)」(以下「解釈通知」という)が発出されている。
 こうした動きをふまえ、今後、都道府県等において、無料低額宿泊所に関する条例を制定する動きが本格化することが見込まれるが、その内容によっては、無料低額宿泊所入所者の権利侵害を放置又は誘発する事態が懸念される。
 そこで、当会議は、都道府県等がかかる条例を制定するにあたって留意すべき諸点について、以下のとおり意見を述べる次第である。

第1 意見の趣旨
 都道府県等は、無料低額宿泊所に関する条例を制定するに当たって、以下の諸点に留意し、当該条例に明記するべきである。

1 居宅保護が原則であることに鑑み、利用者が希望すれば、居宅生活ができない場合、居宅生活によっては保護の目的を達しがたい場合を除き、居宅保護を行うこと。
2 介護保険法、障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律等に基づいて提供されるサービスを利用して日常生活を営むことができる場合は、「居宅生活が可能な場合」に該当し、安易に無料低額宿泊所に入所させてはならないこと。
3 保護の実施機関及び無料低額宿泊所が、無料低額宿泊所入所後も速やかに居宅へ移行できるよう支援すべきであること。
4 無料低額宿泊所の入所期間の上限(原則3か月、最大6か月)を具体的に定めること。
5 条例に定める無料低額宿泊所の職員のうち施設長の資格要件については、少なくとも、「法第19条第1項各号のいずれかに該当する者若しくは社会福祉事業等に2年以上従事した者」に限定すること。
6 条例の定める無料低額宿泊所の設備基準については、物理的水準としても居住空間として相応しい施設となるよう、居室の面積は、経過措置を設けず、少なくとも7.43平方メートル(四畳半)以上、例外なく個室とし、入居者に対し1日に1回の頻度で入浴の機会を提供しなければならないこと。
7 無料低額宿泊所が入居者の金銭管理を行ってはならないこと。
8 無届施設に対する届出勧奨を進めるとともに、最低基準を満たさない施設を無届で運営している事業者に対しては、社会福祉法72条3項に基づく事業の制限・停止命令を行い得ること。



第2 意見の理由
1 居宅生活が基本であること
(1) 居住、移転の自由、居宅保護の原則

 日本国憲法22条1項は居住、移転の自由を保障している。また、生活保護法30条1項は「生活扶助は、被保護者の居宅において行うものとする」として居宅保護の原則を定めている(同項本文)。
居宅での生活は誰もが望むものである。と同時に地域社会で自らの意思決定に基づいて生活することこそが「自立の助長」という生活保護法の目的(同法1条)を達成するためにふさわしいからである。
 2015年(平成27年)に厚生労働省社会・援護局保護課が全国の都道府県、指定都市、中核市本庁において行った「無料低額宿泊事業を行う施設に関する調査」から明らかなように、無料低額宿泊所の入所者の大多数は生活保護利用者である(届出施設537施設、入所者総数15,600人のうち生活保護利用者14,143人)。そして、無料低額宿泊所のうち要件を満たして届出を行う社会福祉住居施設の多くが日常生活支援住居施設と位置づけられ、生活保護利用者の一時的居住の場となると予想される。
 無料低額宿泊所が社会福祉住居施設、日常生活支援住居施設という位置づけに変わったとしても、そこに入所している利用者は、あくまでも例外的に施設に入っているだけであって一日も早く居宅への移行を果たせるよう支援をしなければならない人であることに変わりはない。無料低額宿泊所が社会福祉住居施設、日常生活支援住居施設と位置づけられることによって、それがあたかも住居の1つであるかのように扱われ、居宅保護の原則が後退するようなことがあってはならない。


(2) 障害や困難があっても居宅生活は可能である

 経済的困難のみならず日常生活においても支援が必要だから無料低額宿泊所に入所しているのだと言われることがあるが、身体上または精神上の障害があっても居宅生活は可能である。介護保険法に基づく介護サービスや、障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律(以下「総合支援法」という)に基づく障害福祉サービスは、居宅生活を前提としたものも当然に存在する。そのほか、成年後見制度や、都道府県・指定都市社会福祉協議会が実施主体となって定期訪問や日常的金銭管理を行う日常生活自立支援事業(社会福祉法2条3項12号)等、様々な制度やサービスを用いて居宅生活を送ることが可能である。
 この点、解釈通知の第1の2(2)も、「介護保険法、障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律等に基づいて提供されるサービスを利用して独立して日常生活を営むことができる場合」が、「入居者が一般の居宅等において独立して日常生活を営むことができる」場合に含まれることを明記しているところである。
 したがって、かかる場合は、「居宅生活が可能な場合」に該当し、安易に無料低額宿泊所に入所させてはならないことを条例に明記すべきである。


(3) 他法の改正にみる居宅生活促進の動き

 2017年(平成29年)10月25日に施行された改正住宅確保要配慮者に対する賃貸住宅の供給の促進に関する法律(住宅セーフティネット法)では、高齢者、障害者、低額所得者等の住宅確保要配慮者に対し、民間の空き家・空き室を活用した入居を拒まない賃貸住宅の供給を促進し、併せて、入居相談や見守りなどの生活支援を充実させる方針が打ち出された。
 また、2018年(平成30年)4月1日に施行された改正総合支援法では、従前の地域移行支援・地域定着支援サービスに加え、障害者支援施設やグループホーム等から一人暮らしへの移行を希望する障害者について、本人の意思を尊重した地域生活を支援するため、一定期間、定期的な巡回訪問等の支援を行う自立生活援助というサービスを新たに創設した。
 これらは、施設ではなく居宅生活を希望する人の意思をできる限り尊重し、地域での生活を支援していこうという取り組みである。
 今回の法改正による社会福祉住居施設及び日常生活支援住居施設の創設が、これらの地域移行への動きと矛盾し、逆行する結果とならないよう留意が必要である。


(4) 入所者の居宅生活への移行支援

 省令3条3項では、無料低額宿泊所は基本的に一時的な居住の場であるとされており、同条4項では、入居者の円滑な退居のための必要な援助に努めなければならないとされている。
 したがって、仮に居宅生活ができない、あるいは、居宅生活によっては保護の目的を達しがたい、あるいは、生活保護利用者が希望した場合に該当したとして(生活保護法30条1項但書)、無料低額宿泊所に入所したとしても、保護の実施機関及び無料低額宿泊所は、入所者が可及的速やかに居宅生活に移行するための支援を行うことが重要である。



2 無料低額宿泊所は一時的な居住の場であること

 「宿泊所」とは「一時的な宿泊をさせる場所」とされている(社会福祉法令研究会編『社会福祉法の解説』96頁)。無料低額宿泊所が一時的な利用に供する場所であることは、厚生労働省も前提としていたところである(平成25年5月15日社援保発0515第2号厚生労働省社会・援護局保護課長通知、平成27年5月13日社援保発0513第1号厚生労働省社会・援護局保護課長通知)。
 社会福祉住居施設ないし日常生活支援住居施設という位置づけがあっても、無料低額宿泊所である以上「一時的な宿泊をさせる場所」であることに変わりはない。速やかに居宅へ移行するか、真に居宅生活が困難な場合は老人ホームやグループホーム等、必要な支援が整っている施設へ入所することが本人の利益に適うことである。
 特に日常生活支援住居施設は、生活保護施設となるため無料低額宿泊所の「一時的な利用の場」という性質は後退するようにも考えられるが、居宅保護が原則であり施設保護は例外であることを考えるならば、その利用は必要最小限にとどめるべきである。
 省令3条3項では、無料低額宿泊所は基本的に一時的な居住の場であるとされている。「一時的」の基準は必ずしも明確ではないが、生活困窮者自立支援法において、一定の住居を持たない生活困窮者に対し一時的な宿泊場所を供与する事業として法制化されている一時生活支援事業に鑑みれば、「原則3か月、最大6か月」とするのが妥当である(生活困窮者自立支援法施行規則7条参照)。



3 無料低額宿泊所の設備・運営基準
(1) 職員の資格要件

 省令は「無料低額宿泊所の長(以下「施設長」という。)は、法第19条第1項各号のいずれかに該当する者若しくは社会福祉事業等に2年以上従事した者又はこれらと同等以上の能力を有すると認められる者でなければならない」と規定した(6条)。これはガイドラインの定める要件と同じである。
 しかし、「これらと同等以上の能力を有すると認められる者」という判断基準は曖昧であり、資格要件を課した趣旨が没却しかねない。職員が利用者に対して適切な支援を行い、速やかに居宅移行させることが肝要であり、そのために職員とりわけ施設長の資質は担保しなければならい。
 よって、「これらと同等以上の能力を有すると認められる者」という規定は削除すべきである。


(2) 居室の床面積について

 省令は、一居室の面積は7.43平方メートル(四畳半)以上とし、地域の実情によりこれにより難い場合は、居室の床面積が1人当たり4.95平方メートル(三畳)以上確保することとしている(省令12条6項1号ハ)。これはガイドラインの基準と同じである。
 しかし、住生活基本法に基づいて2016年3月18日に定められた住生活基本計画によれば、単身者の最低居住面積水準は25平方メートルである。これと比較すると、無料低額宿泊所の基準は著しく低い。さらには、平成27年6月以前からある無料低額宿泊所の場合は3.3平方メートル(二畳)以上であれば「当分の間は」容認されるかのような基準となっている(附則3条)。そもそも、従前のガイドラインが2015年4月に改正された際にも、原則7.43平方メートル(例外4.95平方メートル)という床面積の基準に満たない施設は、段階的、計画的に基準を満たすよう整備することとされていた。それからすでに4年以上が経過している現時点においてもなお、段階的、計画的に基準を満たすことができていない施設が、この先、基準を満たせるという保証はない。
 以上から、居室の面積は少なくとも7.43平方メートル(四畳半)以上とし、経過措置は設けるべきではない。


(3) 個室について

 省令では、個室を原則とし(省令12条6項1号イ)、多人数個室及び簡易個室については3年の間に解消を図ることとするなど(附則2条)、一定の前進はみられる。しかし、経過措置が3年というのは長すぎる。
 無料低額宿泊所がときに「貧困ビジネス」と非難される主要な原因の一つが相部屋・簡易個室である。仮に2023年3月まで相部屋・簡易個室を温存する条例が制定されるとなれば、貧困ビジネス対策は「骨抜き」との批判は免れない。
 したがって、例外なく個室とし、経過措置は設けるべきではない。


(4) 入浴回数について

省令は「無料低額宿泊所は、入居者に対し1日に1回の頻度で入浴の機会を提供しなければならない。ただし、やむを得ない事情があるときは、あらかじめ、当該入居者に対し当該事情の説明を行うことにより、1週間に3回以上の頻度とすることができる」と定める(19条)。これも、ガイドラインの「入浴は、週に3回以上行うこと」という基準を踏襲したものと思われる。
 しかし、近時の夏の暑さは異常であり、真夏にも1週間に3回しか入浴できないとなると、衛生上及び健康上、多大な支障が生じる。1週間に3回の入浴しかできない施設は居住空間として不適切である。但書以下は条例に設けるべきではない。



4 金銭管理
(1) 無料低額宿泊所(社会福祉住居施設を含む)で「生活の扶助」は行えないこと

 日本弁護士連合会の2010年6月18日「『無料低額宿泊所』問題に関する意見書」で述べられているとおり、「生計困難者を無料又は低額な料金で入所させて生活の扶助を行うことを目的とする施設を経営する事業」が第一種事業であり、「生計困難者のために、無料又は低額な料金で、簡易住宅を貸し付け、又は宿泊所その他の施設を利用させる事業」が第二種事業であって、その違いを端的に言うならば施設内で「生活の扶助」を行うかどうかである。
 施設の入所者に対して「生活の扶助」を行うことは、その入所者の人格に対して非常に大きな影響を及ぼしうるため、経営の適正化を欠くようなケースが生じれば、非常に重大な人権侵害を生ずる可能性がある。そのため、第一種事業は、事業経営の適正化を確保することが不可欠であることから、強い公的規制を行うこととされているのである(社会福祉法令研究会編『社会福祉法の解説』69頁)。
 しかるところ、本来、無料低額宿泊所(社会福祉住居施設を含む)は第二種事業であるため、「生活の扶助」を行うことはできない。この基本的な規定は今般の社会福祉法改正後も変わっていない。


(2) 無料低額宿泊所と入居者は対等な契約当事者となりにくい状況があること

 無料低額宿泊所によるサービスの提供及び対価の受領は、利用者から文書で同意を得る、または入居契約とは別に契約書を作成する、ということが求められてはいるが、ほかに行く場所がなく、自力で他の居所を設定することもできない入居者(だからこそ無料低額宿泊所に来ているのである)が、施設から、金銭負担を伴うサービス(金銭管理を含む)の提供を提案されて、契約締結を拒むことが可能であるとは考えにくい。
 したがって、本来、施設側と入居者の契約の場面における力の差を考えれば、無料低額宿泊所における、入所者の金銭負担を伴うサービスの提供(生活の扶助)は禁止すべきである。省令16条が、入所者からの「基本サービス費」の受領を許容していることには問題があると言わざるを得ない。


(3) 無料低額宿泊所による入居者の金銭管理

 省令では、入居者の金銭管理について、入居者本人が行うことを原則としつつ、「金銭の適切な管理を行うことに支障がある入居者であって、無料低額宿泊所による金銭の管理を希望するもの」に対しては、入居にかかる契約とは別に金銭管理に係る契約を行うこと等を条件に、無料低額宿泊所が日常生活に係る金銭を管理することを妨げないという規定も置かれている(省令26条)。
 しかしながら、「金銭の適切な管理を行うことに支障がある」かどうかを判断するのは当該無料低額宿泊所であるから、その判断が適正になされることの担保がない。平成29年3月1日さいたま地裁判決は、生活に困窮した人を無料低額宿泊所に入所させ、生活保護を申請させて、入所者に劣悪なサービスしか提供せず、生活保護費の大半を搾取して不当な利益を得ていた事業者に対し、「生活保護法の趣旨に反し、その違法性は高い」「最低限度の生活を営む利益を侵害したものとして不法行為が成立する」として、総額約1580万円の損害賠償や支払った利用料の返還を命じた。この事案にみられるように、無料低額宿泊所が入居者の金銭管理を行うことは、生活保護費の大半を取得し、本人には少額の小遣いしか渡さないといった悪質な貧困ビジネスにつながりかねない。
 したがって、善意で入居者支援としての金銭管理を実施する無料低額宿泊所が存在するとしても、一方で悪質な貧困ビジネスの温床となっている実態がある以上、少なくとも金銭管理は例外なく禁止し、成年後見制度、社会福祉協議会の日常生活自立支援事業の活用など他の手法に委ねるべきである。



5 無届施設の届出勧奨
 社会福祉法68条の2第2項は、社会福祉住居施設を設置して、第二種社会福祉事業を経営しようとするときは、その事業の開始前に、同条1項各号に掲げる事項の届出を義務付けているが、周知のとおり、無料低額宿泊所に類似する施設を無届で運営している事業者も散見される。省令、ひいては社会福祉法改正の趣旨を踏まえるならば、無届施設に対しては届出を勧奨し、規制の対象に加えていくことが重要である。
 社会福祉法72条3項は、届出をせずに第二種社会福祉事業を経営する者に対してでさえ、その事業に関し不当に営利を図り、若しくは福祉サービスの提供を受ける者の処遇につき不当の行為をしたときは、その者に対し、社会福祉事業を経営することを制限し、又はその停止を命ずることができる旨を定めている。「不当に営利」、「不当の行為」の判断基準が曖昧であることが運用上の障害になっているものの、社会福祉法68条の5第1項、同規定に基づく省令1条、2条の基準を満たさずに無料低額宿泊所を運営した場合には改善命令がなされること(社会福祉法71条)に鑑みると、最低基準を満たさない施設を運営している無届事業者に対しては、社会福祉法72条3項を適用して事業の制限・停止命令を行い得ることを明記することによって、同条項の活用を図るべきである(2010年9月13日付、大阪弁護士会「大阪府被保護者に対する住居・生活サービス等提供事業の規制に関する条例(案)に対する意見書」参照)。

以 上




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編著・発行:生活保護問題対策全国会議
価格: 1冊1,700円(税別)

販売価格 1,700円(消費税分サービス)




*なお、書店での取り寄せも可能ですが、一般販売はしない予定ですので、直接、当会へ、①ネットお申込(注文フォーム)、②FAXでのお申込(注文用紙をダウンロード)でご注文下さい。




目次

はじめに

第1章 申請
Q1 生活保護とは
Q2 どこに行けばよいか
Q3 福祉事務所と接するときの心構え
Q4 保護「申請」の有効性
Q5 本人申請の際の助言内容
Q6 法「改正」で申請手続はどうなったか
Q7 申請代理・同行援助
Q8 同席・代理申請を拒否されたら
Q9 申請に同行する意義
Q10 相談の際の聴取事項
Q11 法律相談と法律扶助
Q12 保護申請・審査請求援助と法律扶助

第2章 調査・決定
Q13 申請時にあるとよい書類、要否判定に必要な書類
Q14 決定までの期間
Q15 つなぎ資金
Q16 要否判定のしくみ
Q17 決定金額チェックの必要性
Q18 保護費の種類
コラム あいつぐ生活保護基準の引き下げ

第3章 生活保護申請を拒否された場合の対処法
Q19 最低生活費をわずかに上回る収入がある場合(境界層該当)
Q20保護申請時の稼働能力活用
Q21 借金と生活保護
Q22 年金担保融資利用者と生活保護
Q23 自動車の所有・借用
Q24 持ち家の取り扱い
Q25 リバースモーゲージ(不動産担保融資型生活資金制度)
Q26 住宅ローンが有る場合の取り扱い
Q27 現金、預貯金の取り扱い
Q28 生命保険等の取り扱い
Q29 学資保険の取り扱い
Q30 親兄弟や配偶者等がいる場合
Q31 高額家賃の場合の取り扱い
Q32 世帯認定
Q33「世帯分離」とは
Q34 母子生活支援施設
Q35 ホームレスと生活保護
Q36 ホームレス状態の人に対する敷金支給・居宅保護
Q37 刑務所出所者と生活保護
Q38 無料低額宿泊所等からの転居
Q39 DVの場合
Q40 外国人と生活保護

第4章 生活保護利用中によく問題になる論点
Q41 通院交通費
Q42 自助グループ参加のための交通費
Q43 ジェネリック医薬品の使用
Q44 転居と生活保護
Q45 働いた分だけ保護費は差し引かれるか(基礎控除)
Q46 就職活動関連費の支給
Q47 生活保護と大学進学
Q48 収入認定しないものの取り扱い
Q49 年金の遡及支給と法63条返還
Q50 過払金と生活保護
Q51 福祉事務所の過誤払による法63条返還
Q52 過払い金と生活保護
Q53 交通事故の賠償金と法63条返還
Q54 離婚に伴う慰謝料の取り扱い
Q55 耐久消費財購入についての給付や貸付
Q56 78条(不正受給)と63条返還の違い
Q57 保護費の「天引き」
Q58不正受給・過払保護費徴収債権の非免責債権化
Q59 認知症と障害者加算

第5章 廃止
Q60 保護廃止が許される場合
Q61 終了指導と保護廃止
Q62 辞退届
Q63 退院即保護廃止

第6章 争訟
Q64 審査請求
Q65 裁判
Q66 当面の生活の確保(再申請・執行停止・仮の義務付け)
Q67 ケース記録の情報開示

第7章 災害と生活保護
Q68避難所などの避難先での生活保護受給
Q69 被災地に残した資料や試算
Q70 避難所で受け取れる生活保護費
Q71 義援金その他の給付金と生活保護
Q72 被災者の自動車保有と生活保護
Q73 避難先との世帯認定
Q74 避難先からの住宅の確保
Q75 家具什器代、布団代、被服費

書式・資料集

執筆者(アイウエオ順)
今村雅夫(認定NPO法人大津夜まわりの会)
大口耕吉郎(全大阪生活と健康を守る会連合会)
木原万樹子(大阪弁護士会)
小久保哲郎(大阪弁護士会)
佐々木育子(奈良弁護士会)
田川英信(元世田谷区職員、社会福祉士)
谷口伊三美(大阪ダルク)
徳武聡子(大阪司法書士会)
觜本 郁(神戸の冬を支える会)
尾藤廣喜(京都弁護士会)
舟木浩(京都弁護士会)
村田悠輔(東京自治問題研究所研究員)
森川清(東京弁護士会)
横山秀昭(横浜市職員)
吉田雄大(京都弁護士会)
吉永 純(花園大学社会福祉学部教授)

監修
谷口伊三美(大阪ダルク)


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第13回総会記念集会

「地方から、生活保護の自動車保有問題を考えよう!」

を開催します。

 生活保護の現場では、どんなにオンボロの車でも「資産」とみなされ、持ったままの生活保護利用は原則として認められていません。これが、特に地方で、母子家庭をはじめとする多くの生活困窮者が生活保護の利用をあきらめ、保護基準以下の生活を余儀なくされる大きな要因となっています。
 このような運用の不当性は以前から指摘されてきましたが、厚生労働省も平成30年度ブロック会議の際、全国の福祉事務所に対して自動車保有要件の緩和についての意見聴取を行い、4分の1の自治体が「要件緩和が必要」と回答するなどの動きも見られます。
 そこで、今改めて、裁判例や運用の現状と課題、先進的な自治体の運用事例を学び、自動車保有要件の緩和に向けて、地方からどのような取り組みができるか、皆さんとともに考えたいと思います。多数ご参加ください!

【日時】2019年7月14日(日)午後1時30分~午後5時(受付開始午後1時)
【場所】仙台弁護士会4階大会議室
資料代1000円(当事者割引あり)・申込不要



第11回生活保護問題議員研修会


開会挨拶 新里宏二さん(弁護士・全国優生保護法被害弁護団共同代表)

地元からの報告「宮城県における自動車保有問題の現状」
山脇武治さん(宮城県生活と健康を守る会連合会事務局長)
太田伸二さん(弁護士・東北生活保護利用支援ネットワーク事務局次長)

基調講演「生活保護の自動車保有問題をめぐる現状と課題」

吉永純さん(花園大学社会福祉学部教授)



パネルディスカッション「先進自治体の取り組みに学ぶ」

報告1 沼田崇子さん(元岩手県二戸保健福祉環境センター福祉課長)
報告2 奥森祥陽さん(元京都府山城南保健所福祉室 査察指導員)
山脇武治さん、太田伸二さん、吉永純さん
進行役 小久保哲郎(弁護士・生活保護問題対策全国会議事務局長)



まとめの挨拶 尾藤廣喜(弁護士・生活保護問題対策全国会議代表幹事)
   
主催:生活保護問題対策全国会議

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 「立川生活保護廃止自殺事件」とは、2015年12月、就労指導違反を理由とする保護廃止直後に、利用者だった40代男性が自殺した事件です。事件を契機に調査団を結成し、東京都・立川市への申し入れ・懇談を重ねました。
 市や都が責任を認めるには至りませんでしたが、市は、再発防止策として調査団が求めた2点、すなわち、①職員研修(森川すいめい医師による軽度知的障害者への支援の実践に関する研修)を開催するとともに(2019年1月30日実施済み)、②今後万が一にも就労指導違反を理由とする停止廃止をする際には、相談機関や取りうる手段を明記した文書を交付することを約束しました。

 報告・提言書は、このような取り組みや問題点、あるべき就労指導のあり方等について提言をまとめた書面です。厚労省が数値目標の設定を指示していることから、就労指導の強化、違反を理由とする保護の停止・廃止の問題は全国でも起こっているものと思われます。
 各地での取り組みの参考にもなると思いますので、ぜひお読み下さい。

 
■立川生活保護廃止自殺事件・調査団報告書 click!



一人ひとりに寄りそう生活保護をめざして

~立川市生活保護廃止自殺事件調査団活動報告と提言~


2019年3月28日


[目次]

はじめに

第1 事件発覚の経緯と調査団の結成
1 事件発覚の経緯
2 調査団の結成と活動の概要

第2 調査団の活動より判明した事実関係
1 判明した事実の詳細
2 真相究明のために実施した調査活動

◆「立川生保廃止自殺事件」M さんの死府中緊急派遣村髙見俊司

第3 問題の所在
1 立川における就労指導・就労支援の実態
2 法的観点からの問題点の整理
3 本件の背景にある問題点~立川市の不当な廃止の目標値の設定~
4 他自治体でも明らかになった就労指導の問題点

◆立川市の生活保護の現状立川市議会議員上條彰一

第4 東京都及び立川市に対する調査団の活動と成果
1 東京都に対する申し入れ
2 記者発表
3 立川市に対する申し入れ
4 研修会の開催
5 就労指導違反による保護の停止・廃止時の文書交付の運用
6 調査団の活動を振り返って-成果と残された課題

おわりに── 実情にあわない「就労指導」「自立促進」と生活保護制度の矛盾
就労指導のあり方等に関する調査団の提言
調査団の主な活動一覧
添付資料一覧
「立川市生活保護廃止自殺事件調査団」参加団体・参加者一覧



はじめに
 2015年12月、立川市で生活保護を利用されていた40代の男性(Mさん)が、就労指導に違反したとして保護を停止され、さらに廃止され、自殺するという大変痛ましい事件が起こりました。昨今の生活保護制度に対する締め付け、とりわけ厚生労働省が就労指導による自立に力を入れていることからすると、立川市に限らず、日本全国の自治体においても同種の事件が発生する危険性があります。
 「立川市生活保護廃止自殺事件調査団」は、この事件の真相の究明と、同種の事件を再発させないという二つの目的のために結成されました。
 調査団は本事件を記者発表し、東京都及び立川市に対して事実経過の説明と再発の防止を要請しました。事件のニュースは新聞報道やネットニュース、SNSを通じて拡散され、反響を呼びました。
 しかし、東京都及び立川市は、真相を明らかにすることなく、自殺と保護廃止の因果関係を否定しています。調査団の懸命な活動にも関わらず、保護廃止に至る経緯の真相は最後まで明らかにされませんでした。それでも、調査の結果、不完全ながらも事件像が浮かび上がりました。Mさんは、懸命に働き、「自立」を目指しながらも、「軽度」の障害のために職場に定着することができずに苦悩していた青年でした。他方で、立川市の就労指導は、こうしたMさんのパーソナリティへの配慮を欠いた、画一的・形式的なものだったと感じさせるものです。調査団としては、生活保護法を逸脱する違法な就労指導があり、これがMさんを自殺に追い込んだ可能性が高いという認識に到達しました。
 調査団の粘り強い活動の結果、立川市は、2019年1月30日、生活福祉課職員に対して、「軽度」の知的障害等をかかえる方への支援のあり方について、専門的な知見を有する森川すいめい医師(精神科医)の研修会を実施するに至りました。また、今後、就労指導違反を理由とする保護の廃止・停止を行なう際には、相談機関等を記載した文書を交付する運用の実施を約束しました。これらは調査団の活動の重要な成果といえ、立川市において同様の事件の再発を防止するために、一定の効果が期待できるものといえます。
 調査団の活動は、上記2つの目的を十分に達成することはできなかったかもしれませんが、同種事件の再発防止、ひいては、軽度の障害をかかえた方にも寄り添った生活保護制度の確かな運用を実現するうえで、今後の取り組みの足がかりとなる成果を残すことができたのではないかと考えます。
 本書面は、こうした調査団の活動報告と本件の教訓を踏まえた就労指導のあり方等に関する提言を行うものです。
 Mさんのご冥福を祈りつつ、この調査団に参加した諸団体、個人、そしてこの報告書をお読みになった全ての方が、本件の教訓と成果を活かし、それぞれの持ち場でますます奮闘されることを期待します。



立川市生活保護廃止自殺事件調査団共同代表
弁護士宇都宮健児




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第11回生活保護問題議員研修会

地方から生活保護行政は変えられる!


いのちを守る自治体に


例年、ご好評いただいている地方議員の皆さま方を対象とする生活保護制度に関する研修会を今年も開催いたします。
各分野の専門家を講師として迎え、制度を必要とする人が漏れなく利用できるようにするために、地方から生活保護行政をどう変えられるのかを考えます。
是非、多数ご参加いただけますよう、ご案内申し上げます。


【新潟駅と会場を結ぶバス便のお知らせ】

※新潟駅 万代口バスターミナル11番乗り場から乗車し、「県立大学前」で下車
http://www.niigata-kotsu.co.jp/~noriai/brt/brt/noriba/ekimae.pdf

※臨時バスも出ますので、ぜひご活用ください。

バス時刻表

第11回生活保護問題議員研修会



★リーフレット(PDF/2.2MB)をダウンロード
★申込み書(PDF)のみダウンロード


【日時】8月23日(金)~8月24日(土)

【場所】新潟県立大学  アクセス


◆参加申し込みについて◆

【対象者】 地方議会議員

【定員】300名
(請求書を送付し、ご送金の順にお席を確保し領収書をお送りいたします。)

【参加費】1万5000円
(キャンセル料:8月1日以降 1万円、8月10日以降 1万5000円)

【お弁当】900円
(2日目昼食 ※8月15日以降のキャンセルはご遠慮ください)

【交流会】1日目 8月23日(金)18時から、研修会場で交流会を行います。
参加費1000円(茶菓・ソフトドリンク付き)

【問合せ先・申込先(宿泊先の手配も承ります)】
㈱国際ツーリスト・ビューロー 担当:大村・倉長
 電話:078-351-2110 FAX:078-351-2140
 E-mail:ktb-info@jupiter.ocn.ne.jp
 ①申込書をFAX、②メールを送信、の方法によりお申し込み下さい。
 ※会場の新潟県立大学では申し込みを受け付けておりませんのでご注意ください。



【主催】生活保護問題対策全国会議
    全国公的扶助研究会

【協力】にいがた公的扶助研究会




 プログラム・1日目(12:00 受付開始) 

13:00~14:15 基調報告

「生活保護の現状と改革の論点~地方は何ができるか」
吉永 純さん(全国公的扶助研究会会長・花園大学教授)


14:35~16:45 ミニシンポ

「地方から、生活保護行政は変えられる!」
桜井 啓太さん(立命館大学准教授)
加藤 和永さん(小田原市企画部企画政策課)
塚田 崇さん(小田原市健康福祉部福祉政策課)
和久井 みちるさん(元生活保護利用者・小田原市生活保護行政のあり方検討会委員)
コーディネーター 小久保 哲郎さん(弁護士、生活保護問題対策全国会議事務局長)


指定報告

「新潟県における福祉事務所のあり方に関するアンケート調査結果報告」
小澤 薫さん(新潟県立大学子ども学科准教授)


17:00~17:30 特別報告

「福祉事務所における自立支援の取組み」
箕輪 亜由美さん(新潟県見附市教育委員会こども課元気子育て係、社会福祉士、にいがた公的扶助研究会役員)


18:00 交流会(自由参加)

 プログラム・2日目(8:45 受付開始) 
9:00 分科会

第1分科会 生活保護基礎講座+なんでもQ&A
第2分科会 生活困窮者自立支援制度の現状と課題~子どもへの支援を中心に
第3分科会 地方から自動車保有要件の緩和をめざす!
第4分科会 進む居住支援と縮む公営住宅。これからの住宅政策を考える
第5分科会 地方税の滞納処分に対する実践的対応
13:20~14:20 講演

「元福祉事務所長が語る、議会質問10の心得」
今井 伸さん(十文字学園女子大学人間生活学部教授)


14:20~15:00 まとめ

「地方から、どう生活保護行政を変えるか」
尾藤廣喜さん(弁護士・生活保護問題対策全国会議代表幹事)


 

 各プログラムの内容ご紹介 
【1日目】
基調報告「生活保護の現状と改革の論点~地方は何ができるか」
2013年からの生活保護基準引き下げに関する裁判が山場を迎える中、さらなる引下げが、2018年から3年かけて実行されています。また、自動車保有や稼働能力活用の要件、大学進学問題などの個別論点の運用について、どのように変えていくべきか、地方には何ができるかを検討します。

講師:吉永純さん
全国公的扶助研究会会長・花園大学教授。福祉事務所20年、生活保護ケースワーカー12年の経験を生かして、貧困問題、生活保護等を研究。著書に「生活保護『改革』と生存権の保障」(2015年)、編著に「生活保護手帳の読み方、使い方」(2017年)いずれも明石書店など。



ミニシンポ 「地方から、生活保護行政は変えられる!」
神奈川県小田原市は、「保護なめんなジャンパー事件」を契機として、保護行政の改善を進めています。大阪府堺市は、福祉職採用の若手ケースワーカーらの発案で生活保護世帯の大学生等の実態調査を行い、国の制度改善につながっています。こうした取り組みの報告をふまえ、地方から生活保護行政を変えるために何が必要か考えます。

講師:桜井 啓太さん
立命館大学准教授。堺市でケースワーカーなど生活保護業務に10年間従事。専門は貧困、生活保護。著書に「〈自立支援〉の社会保障を問う」(2017年、法律文化社)など。

講師:加藤 和永さん
小田原市企画部企画政策課。同課において、2017年1月のジャンパー問題に係る「生活保護行政のあり方検討会」の事務局として、検討会の運営、報告書のとりまとめ等を担当

講師:塚田 崇さん
小田原市健康福祉部福祉政策課。2017年4月から同課にて、生活支援課職員の生活保護行政の改善に向けた取り組みをサポートするとともに、地域共生社会の実現に向けた施策を担当

講師:和久井 みちるさん
元生活保護利用者・小田原市生活保護行政のあり方検討会委員。著書に「生活保護とあたし」(2012年、あけび書房)、共著に「生活保護で生きちゃおう・崖っぷちのあなた!死んだらダメです」(2013年、あけび書房)。

コーディネーター:小久保 哲郎さん
弁護士。生活保護問題対策全国会議事務局長。1995年大阪弁護士会登録。野宿からの居宅保護を求めた佐藤訴訟、障害者の自動車保有を認めた枚方訴訟などを担当。編著に「これがホントの生活保護改革-『生活保護法』から『生活保障法』へ」(明石書店)など。



指定報告
「新潟県における福祉事務所のあり方に関するアンケート調査結果報告」

小澤 薫さん
新潟県立大学子ども学科准教授。にいがた公的扶助研究会副会長。新潟市東区の学習支援事業を産官学共同で運営。専門は、社会政策、社会保障。関係論文に「生活保護ケースワーカーの業務と意識:新潟における福祉事務所調査の結果から」(中央大学経済研究所年報、49号、2017年)など。



特別報告「福祉事務所における自立支援の取組み」
福祉事務所が行う意欲喚起としてのボランティア活動、農作業(居場所)を活用した日常生活自立支援・社会生活自立支援の取組みについて紹介します。

箕輪 亜由美さん
新潟県見附市教育委員会こども課元気子育て係。社会福祉士。にいがた公的扶助研究会役員。2008年見附市役所入庁。見附市社会福祉事務所にて生活保護CWとして10年勤務。現在は、教育委員会こども課にて要保護児童対策協議会、こども支援に従事。



【2日目】
分科会
■第1分科会 生活保護基礎講座+なんでもQ&A
生活保護の運用を知り尽くした講師による初級講座。生活保護とはどのような制度なのか、各自治体の保護行政が正しく運用されているかのチェックポイントを概説します。Q&Aの時間では、議員の皆さんの困りごと・悩みごとにもその場で回答。議会の質問にも役立ちます。

講師:田川 英信さん
社会福祉士。生活保護問題対策全国会議事務局次長。世田谷区でケースワーカー・保護係長を15年間経験。共著に「子どもの貧困ハンドブック」「『生活保護なめんな』ジャンパー事件から考える」「これがホントの生活保護改革『生活保護法』から『生活保障法』へ」。


講師:大山 典宏さん
社会福祉士。埼玉県で生活保護利用者、児童養護施設退所者の自立支援事業等を担当。児童福祉司のスーパーバイザーとして勤務。著書に「生活保護VSワーキングプア」「生活保護VS子どもの貧困」「隠された貧困」など。

講師:森 弘典さん
弁護士。1999年弁護士登録。司法修習中から野宿労働者の生活保護訴訟(林訴訟)に関与。2002年、愛知県弁護士会人権擁護委員会に生活保護問題チームを立ち上げ、2003年以降、野宿者総合法律相談を実施。2010年から日弁連貧困問題対策本部セーフティネット部会で活動(現在、同部会長)。



■第2分科会
生活困窮者自立支援制度の現状と課題~子どもへの支援を中心に

2018年、生活困窮者自立支援法と生活保護法が改正され、あらためて両制度の一体的運用が強調されました。また、子どもへの支援では学習支援とあわせて生活支援が位置付けられました。各地の実践を参考に、様々な課題を抱えている子どもたちやその家庭への支援のために生活困窮者自立支援制度をどのように活用すればいいのか考えます。

講師:仲野 浩司郎さん
社会福祉士。全国公的扶助研究会運営委員。2009年に社会福祉専門職として羽曳野市に入庁。生活保護ケースワーカーを経験し、現在は生活困窮者自立支援制度を担当。課題を抱える子ども達の居場所支援のために「ちるさぽ」を運営している。

講師:星野 哲也さん
新潟県新発田市社会福祉課生活支援係長。主任相談支援員。社会福祉士。にいがた公的扶助研究会幹事。2001年新発田市役所入庁。2009年から生活保護ケースワーカーを4年、査察指導員を2年務める。生活困窮者自立支援事業の立ち上げに携わり、2015年の本制度開始とともに現職。




■第3分科会 地方から自動車保有要件の緩和をめざす!
自動車の保有を厳しく制限する運用のため、特に地方で、母子家庭をはじめとする多くの生活困窮者が、生活保護の利用から排除されています。厚生労働省が全国の福祉事務所に自動車保有要件の緩和についての意見聴取を行う動きも見られる中、実務運用や裁判例の現状と課題を学び、要件緩和に向けて、どのような取組みが必要かを考えます。

講師:藤原 千沙さん
法政大学大原社会問題研究所教授。専門は社会政策・労働問題。地方自治体とひとり親世帯に関する調査多数。関連論文に「地方における母子世帯の暮らしと生活保護―自動車の保有・使用の視点から」(『月刊自治研』59巻694号、2017年)など。

講師:髙野 正秀さん
新潟県南魚沼市福祉事務所査察指導員。社会福祉士、精神保健福祉士、介護支援専門員。にいがた公的扶助研究会幹事。土木畑から30代で福祉に開眼。生活保護業務6年、地域包括支援センター業務7年。ライフワークは依存症支援に取り組む仲間づくり。

講師:小久保 哲郎さん
※ミニシンポ参照



■第4分科会 進む居住支援と縮む公営住宅。これからの住宅政策を考える
新たな住宅セーフティネット制度のもとで、NPO法人など民間が中心となった居住支援が各地で進んでいます。一方、公営住宅の戸数は抑制され、入居にあたっての保証人問題などがハードルとなっています。各地での民間の実践を紹介するとともに、公営住宅を含めた住宅政策のあるべき姿について考えます。

講師:稲葉 剛さん
一般社団法人つくろい東京ファンド代表理事。立教大学大学院特任准教授。1994年より生活困窮者支援に従事。2014年、つくろい東京ファンドを設立し、低所得者向け住宅支援事業に取り組んでいる。住まいの貧困に取り組むネットワーク世話人。生活保護問題対策全国会議幹事。著書に『ハウジングファースト』(共編著、山吹書店)等。

講師:坂庭 国晴さん
NPO住まいの改善センター理事長、日本住宅会議理事、建設政策研究所副理事長。日本住宅公団(現・UR都市再生機構)入社。団地施設・建築設備設計などに従事。同公団労働組合書記長、同中央執行委員長を歴任。2009年に稲葉剛氏らと住まいの貧困に取り組むネットワークを結成し、世話人を務める。

講師:觜本 郁さん
社会福祉士、精神保健福祉士。元神戸市職員。阪神・淡路大震災の支援活動の中で生まれたNPO法人神戸の冬を支える会(野宿生活者支援)等の立ち上げに関わり、以降相談活動に従事。現在、同会は一時生活支援事業を13自治体から受託し、居住支援法人の指定も受けている。



■第5分科会 地方税の滞納処分に対する実践的対応
地方税滞納処分は全国的に著しく強化され、その多くが、問答無用で差押という強制処分によって徴収しています。そうした中でも、税滞納を生活困窮の表れとしてとらえ、まず、滞納者の生活再建を支援していくという自治体が少数ながら存在します。当分科会では、皆さんから出された事例も含め、その対応についての検討を行ないます。

講師:角谷 啓一さん
税理士。滞納処分対策全国会議代表、滞納相談センター代表。国税の職場を定年退職するまで40年余り滞納整理事務に従事。並行して、全国税組合員として定年まで活動。2004年以降は、税理士業務のかたわら、納税者の視点に立った徴収実務の研究・相談活動に従事。共著に「差押え:滞納処分の対処法」

講師:柴田 武男さん
滞納処分対策全国会議副代表。東京大学大学院経済学研究科第二種博士課程満期退学。財団法人日本証券経済研究所主任研究員を経て、聖学院大学政治経済学科教授。2018年3月定年退職。現在、同大学講師。



講演 「元福祉事務所長が語る、議会質問10の心得」
生活保護制度については、「制度の運用」と「実施体制(現業員の不足)」が重要な課題となっています。つまり、福祉事務所における「サービスの質」と「実施体制の量」双方の確保が必要です。福祉事務所の運営に直接影響する自治体の姿勢に、地方議会でどう切り込ことができるのか。その方向性を検討します。

講師:今井 伸さん
十文字学園女子大学人間生活学部教授。大学で福祉を学び、東京都練馬区へ入区。障がい者施設、生活保護現業員、地域包括支援センター所長、福祉事務所長等を経て大学教員に。介護支援専門員。社会福祉士。共編著に「地方自治問題解決事例集」(ぎょうせい)、「わかる・みえる社会保障論」(みらい)他



まとめ 「地方から、どう生活保護行政を変えるか」
生活保護基準の引き下げ、法63条による費用返還請求の強化など、制度の交代が進む中で、自立支援の充実、保護のしおりの改善など、地方からどう生活保護行政を変えていくべきかを提案します。

講師:尾藤 廣喜さん
弁護士、生活保護問題対策全国会議代表幹事。70年、厚生省入省。75年、京都弁護士会に弁護士登録後、数々の生活保護裁判を勝利に導いてきた。日弁連・貧困問題対策本部副本部長。共著に「これが生活保護だ」「社会保障レボリューション」など。




<これまでの参加者の声>

  • 第1回目から参加していますが、参加するたびに、生保・生活困窮に関する運動の広がりを感じます。

  • 充実した2日間でした!ありがとうございました。また次回も参加したいです。

  • 今後の議会論戦に活かせる研修会でした。




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