地方から 生活保護をあたり前の権利に
コロナ禍による生活困窮に物価高が追い打ちをかけているのに、忌避感などから生活保護の利用に結びつかない状況が続いています。一方、司法の場では、保護基準引下げの違法性を認める判決が相次ぐなど前向きの成果が見られます。
最新の情報を共有し、地方から、生活保護をあたり前の権利にしていくため、本研修会に多数ご参加いただけますよう、ご案内申し上げます。

★リーフレット(PDF)をダウンロード
【日時】
2023年8月2日(水)・7日(月)・10日(木)完全オンライン(zoom)
8月19日(土) ハイブリッド(リアル+zoom)
【参加費】
■地方議会議員
Ⅰ 通し券 【+全体資料】 1万5000円
全ての企画・講座を自由に受講可能です。全体資料付き。
Ⅱ 1回券 3,000円
①~⑦の講座・企画のうち1つが受講可能です。
資料は、紙でなくPDFデータで提供します。全体資料を希望の方は別途ご購入ください。
Ⅲ 全体資料 1,000円(紙でなくPDFデータで提供します)
■一般(学者・法律家・その他)
Ⅰ 通し券 1万円 【+全体資料】
全ての企画・講座を自由に受講可能です。全体資料付き。
Ⅱ 1回券 3,000円
①~⑥3,000円/⑦1,000円
資料は、紙でなくPDFデータで提供します。全体資料を希望の方は別途ご購入ください。
Ⅲ 全体資料 1,000円(紙でなくPDFデータで提供します)
【参加のお申込み】
下記のURL又はQRコードから入力フォームに入力してください。
※締切:各講座1週間前まで。(但し、通し券参加あるいは全体資料のご注文は、なるべく7月26日までにお願いします。)
問い合わせ seihokaigi@gmail.com
申込フォーム https://pro.form-mailer.jp/lp/d32f3c1e221548
【方式】オンライン(Zoom)※8月19日のみハイブリッド
①メールでの連絡
講座参加のための各連絡は、基本的にメールを通じて差し上げる予定です。
②推奨環境
機器:できるだけパソコンをご利用ください。(スマートフォンでは資料が見にくい可能性があります)
通信回線:個別のWi-Fi契約、優先LAN(フリーWi-Fiでは通信が途切れる可能性があります)
③後日の動画配信
申込された講座については、後日、インターネット上で動画を配信する予定です。見逃した場合にご活用下さい。
8月19日 リアル会場はCIVI研修センター新大阪東 E604号室
先着50名定員
〒533‐0033 大阪市東淀川区東中島1丁目19‐4
LUCID SQUARE SHIN-OSAKA(ルーシッドスクエア新大阪)6階
JR「新大阪駅」東口から50ⅿ
大阪メトロ御堂筋線「新大阪駅」から徒歩5分
【共催】生活保護問題対策全国会議・全国公的扶助研究会
■8月2日(水)
① 基調講演「今こそ、生活保護をあたり前の権利に!」(13:00~15:00)
コロナ禍による生活困難が癒えない中、物価急騰が市民生活を襲っています。一方、司法の場では、2013年からの保護基準引下げの取消しを認める判決が相次ぎ、生活保護世帯・若者の学ぶ権利や自動車をめぐる前向きの判断が出るなど、憲法25条を生かす市民の反撃が成果をあげています。こうした情勢の下での議員活動のあり方を考えます。
吉永 純さん
花園大学教授、全国公的扶助研究会会長。
福祉事務所24年、ケースワーカー12年の経験を生かし、貧困と生活保護について研究。
② 講座A「大学、専門学校(看護学校等)への進学は贅沢ですか」(16:00~18:00)
大学や専門学校を合わせた進学率は80%を超えていますが、生活保護世帯の若者は進学すると保護が廃止され、生活費や学費を自力で賄わなければなりません。虐待を受け、親からの支援が無くても、休学しないと生活保護は助けてくれません。一方で、多少でも稼げば元の世帯の収入とみなされ、保護が廃止された事案は裁判となっています。生活保護と若者の学ぷ権利について考えます。
桜井 啓太さん
立命館大学准教授、堺市でケースワーカー等10年間従事し、名古屋市立大学准教授を経て現職。専門は貧困、生活保護。
飛田 桂さん
弁護士。虐待を受けた子どもの支援に関わっている。NPO法人子ども支援センターつなっぐ共同代表。
高木 百合香さん
弁護士。熊本県(処分行政庁:玉名福祉事務所)を被告とする生活保護廃止処分取消請求事件の弁護団で主任を務めている。
儚さん(仮名)
生活保護世帯から進学した大学生。自身の経験を踏まえて大学生への生活保護の適用を求める活動をしている。
進行:太田伸二さん
弁護士。山形県で生活保護ケースワーカー経験があり、現在は仙台で弁護士として生活保護利用者の支援に当たっている。東北生活保護利用支援ネットワーク事務局次長。
■8月7日(月)
③ 講座B『「生活保護と自動車保有」の意味を考える』(13:00~15:00)
三重県鈴鹿市が自動車利用を理由として2世帯の生活保護停止を行い、訴訟になっています。また、厚労省も自動車の利用目的を制限する事務連絡を出すなど、自動車保有に逆風が吹いています。今こそ、自動車保有がどのような意味を持っているのか、それをどう後押ししていくべきか、考えたいと思います。
芦葉 甫さん
弁護士。四日市インスリン事件等の生活保護事件を担当。鈴鹿市自動車保有事件の弁護団でも主任を務めている。
鈴鹿市自動車保有禁止事件原告の方
長谷 英史さん
和歌山生協病院サポートセンター課長。医療相談を担当。法人内居宅支援事業所の管理者も兼任。社会福祉士、介護支援専門員、介護福祉士。
太田 伸二さん
弁護士。山形県で生活保護ケースワーカー経験があり、現在は仙台で弁護士として生活保護利用者の支援に当たっている。東北生活保護利用支援ネットワーク事務局次長。
④ 講座C「モノ言う議員へのバッシングに抗して」(16:00~18:00)
生活保護の申請時の同席を禁止する議会の申し合せについて質問した議員への出席停止処分の強行や、市教委後援の講演会で司会をした議員への嫌がらせなど、議員として当然の行動へのいわれなき抑圧が強まっています。議会の懲罰問題での初の全国調査(朝日新聞)を踏まえ、その背景と対応方法を考えます。
青木 恒子さん
奈良県香芝市議会議員(1期目、日本共産党)。生活保護の議員同席問題の質問が発端で議会への出席停止処分を受け、現在裁判闘争中。
古川 雅朗さん
弁護士。香芝市議市議会出席停止処分国賠訴訟弁護団員、奈長県の生活保護行政をよくする会代表等。
村上 さとこさん
北九州市議会議員(2期日、無所属)。講演会の司会を務めたことを契機に脅迫文を送りつけられる等の被害にあったが、臆することなく発信を続けている。
山下 寛久さん
【録画による報告】朝日新聞記者。横浜地裁担当などを経て、名古屋市政担当。21年にはリコール署名偽造事件も取材した。
進行:吉永純さん
花園大学教授、全国公的扶助研究会会長。福祉事務所24年、ケースワーカー12年の経験を生かし、貧困と生活保護について研究。
■8月10日(木)
⑤ 講座D「生活保護基礎講座+なんでもQ&A」(13:00~15:00)
生活保護の運用を知り尽くした講師陣による定番の初級講座。生活保護とはどのような制度なのか、各自治体の保護行政が正しく運用されているのかのチェックポイントや、扶養照会や申請権保障など、地域の生活保護を真の権利とするために議会で質問していただくと効果的な質問項目を概説し、皆さまの質問にも回答します。
谷口 伊三美さん
社会福祉士。大阪市で長年、生活保護業務を担当。退職後は依存症回復支援施設のスタッフや専門学校の講師。
小久保 哲郎さん
弁護士。生活保護問題対策全国会議事務局長。大阪で生活保護利用者をはじめとする生活困窮者の相談や裁判に取り組んできた。
進行:田川英信さん
社会福祉士。生活保護問題対策全国会議事務局次長、元世田谷区の生活保護担当。
⑥ 講座E「より良い生活保護行政をめざす自治体の取組みに学ぶ」(16:00~18:00)
生活保護の申請が権利であることを知らせるチラシを全戸配布した京丹後市、生活保護の支給漏れなど不適正事務処理の検証から大きく運用の改善を図った国立市など先進自治体の取り組みに学ぶとともに、県下全自治体の「保護のしおり」を利用者目線でチェックし改善を進める民間の活動を紹介し、より良い生活保護行政をどうつくるか考えます。
藤村貴俊さん
京丹後市健康長寿福祉部生活福祉課長補佐。2006年から現課で生活保護ケースワーカー、生活困窮者自立支援制度、現在は重層的支援体制や地域福祉計画を担当。
左川倫乙さん
国立市福祉総務課生活福祉担当課長。平成20年国立市入職、ケースワーカー、査察指導員を経て現職。前職は千葉市公立の男性保育士第1号。保育士、社会福祉士、公認心理師。
赤山泰子さん
吉田病院相談員。奈良市通院移送費裁判、奈良いのちのとりで裁判を支援。奈良県の生活保護行政をよくする会事務局。社会福祉士、精神保健福祉士。
進行:吉永純さん
花園大学教授、全国公的扶助研究会会長。福祉事務所24年、ケースワーカー12年の経験を生かし、貧困と生活保護について研究。
■8月19日(土)ハイブリッド
⑦ 特別企画(13:30~16:30)
今こそ、「生活保護法」から「生活保障法」へ
史上最大の保護基準引下げの違法を認める司法判断が相次ぐ一方、どれだけ生活に困っても「生活保護だけは受けたくない」という市民意識はなかなか変わりません。こうした状況を打破するためには、今こそ、「生活保護法」を権利性の明確な「生活保障法」へと改正することが必要です。
当事者の声を聴き、生活困窮者支援の最前線からの報告を踏まえて、今何が求められているかを皆さんとともに考えたいと思います。
※生活保護問題対策全国会議の第17回設立記念集会を兼ねるので一般の方も参加されます。
当事者の声を聴く
森絹子さん(生活保護基準引下げ京都訴訟原告)
Aさん(三重県鈴鹿市自動車保有禁止訴訟原告)
儚さん(生活保護世帯から進学した大学生)
報告とパネルディスカッション
「コロナ禍であらわになった貧困の実情と生活保護制度の課題」
瀬戸大作さん(一般社団法人反貧困ネットワーク事務局長)
寺内順子さん(一般社団法人シンママ大阪応援団代表理事)
「いのちのとりで裁判の到達点と意義」
尾藤廣喜さん(生活保護基準引下げにNO!全国争訟ネット共同代表)