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 当会議は、福島市に対して、本年8月8日付けで生活保護行政に関する公開質問状を送付しました。

≫≫ 8月8日付け公開質問状

 今般、福島市から回答書をいただきましたが、残念ながら、一部の質問には回答がなく、意見交換にも応じられないとのことであったため、あらためて公開質問状を送付しました。

≫≫ 福島市の回答書(PDF)

≫≫ 9月19日付け公開質問状(PDF)





                           
2018年9月19日


再度の公開質問状



福島市長 木幡 浩 殿

生活保護問題対策全国会議
代表幹事 弁護士 尾藤廣喜

(連絡先)530‐0047  大阪市北区西天満3-14-16
西天満パークビル3号館7階
弁護士 小久保 哲郎


 このたび,当会の2018年8月8日付公開質問状に対し,貴市からの2018年9月6日付回答書を拝受しました。ご多忙中にもかかわらず,期限内にご回答をいただき誠にありがとうございました。感謝申し上げます。
 また,「生活保護のあらまし」の改定作業にあたり,当会からの意見等を参考とし検討いただけるという点につきましても,ありがとうございます。改定が完了しましたら,上記連絡先まで新たなしおりをご提供いただけると幸いです。
 その一方で,意見交換の場を持っていただけないことにつきましては,率直に申し上げて,大変残念です。「市の裁量にはない法令等に即して対応する生活保護行政の制度面に関することであり『話し合いの場』にはなじまないため,設定しないこと判断いたしました。」との貴市のご回答は,「話し合いの場につきましては,こうした個別具体の対応には馴染まないものと考えている」という以前のご回答と矛盾変遷しているうえ,意見交換の場を設定しない理由には到底なりえません。生活保護行政は,法令や生活保護実施要領に基づくものとはいえ,保護実施機関の具体的運用に委ねられている部分が大きく,福島市の生活保護利用者の方々に対して寄り添い,よりよい支援を行っていくために意見交換を行う意義は大きいものと考えます。これまでの当会の活動経験の中でも,意見交換そのものを拒否される貴市の対応は極めて異例であり,奇異に感じざるを得ません。
 そこで,当会は,貴市に対し,意見交換の場をもっていただけるよう再度申入れ致します。また,2018年9月6日付回答書には,下記の質問に対する回答がありませんでしたので,2018年10月1日(月)までにご回答いただきますよう,改めてお願い申し上げます。
 なお,本公開質問状及び貴市のご回答ご対応内容はすべて公開しますので,予めご承知おき願います。



5 生活保護行政全般について
貴市における直近3年間の以下のデータ及び資料をご提供ください。
(1)生活保護行政全般

⑪ 申請から14日以内に決定した件数,30日以内に決定した件数,それ以上要した件数
⑫ 文書による指導指示件数,それに基づく停廃止処分の件数
⑬ 指導理由の内訳(例:自動車の処分)及び内訳別件数
⑮ 廃止理由の内訳及び内訳別件数
特に,「辞退」については,辞退理由及び世帯類型別の内訳及び内訳別件数。また,「市外転居」については,その転出先自治体の内訳及び内訳別件数。


(3)生活保護行政の運営に関する書面

① 生活保護実務運用のための年度別生活保護運営方針または計画書面
② 県の監査における指摘事項書面及び県に対する回答書面
③ 各種自立支援プログラムの実施要領等書面



以 上










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 福島市は、奨学金収入認定除外事件の敗訴判決確定後も現地弁護団・支援の会との話し合い自体を拒否しているということです。その後、不正受給徴収金を本人の同意ないまま保護費から天引き徴収している問題なども生じていることから、当会は、本日福島市に対して、以下の公開質問状を送付しました。
 当会は、いただいた回答の分析結果もふまえて、同市と意見交換をしていきたいと考えています。






                           
2018年8月8日


生活保護行政に関する公開質問状



福島市長 木幡 浩 殿

生活保護問題対策全国会議
代表幹事 弁護士 尾藤廣喜

(連絡先)530‐0047  大阪市北区西天満3-14-16
西天満パークビル3号館7階
弁護士 小久保 哲郎


 当会は,弁護士,司法書士,研究者,ケースワーカー,生活保護利用当事者,その支援者等で構成され,生活保護制度の違法な運用を是正するとともに同制度の改悪を許さず,生活保護法をはじめとする社会保障制度の充実を図ることを目的として活動している市民団体です。
 今般,福島市で発生した奨学金収入認定事件について以下のとおり,意見を申し述べるとともに,質問および資料提供の要請をいたします。御多忙中にお手数をおかけして恐縮ですが,2018年9月10日(月)までに上記の連絡先宛にご回答いただきますようよろしくお願い致します。
 また,いただいた回答をふまえて意見交換の場をお持ちしたいので,2018年10月12日(金)午後に貴市市役所において懇談の場を設定していただきますようお願いいたします。
 なお,本公開質問状及び貴市のご回答ご対応内容はすべて公開いたしますので,予めご承知おき願います。
 
第1 貴市の生活保護行政に関する疑問点
1 奨学金収入認定事件について
 2014年4月に,生活保護世帯の高校生が支給を受けた給付型奨学金について,収入認定除外についての調査検討を行わず,一方的に収入認定を行い,生活保護費を減額した事件(以下,「本事件」といいます)が発生し,審査請求・再審査請求が行われるとともに,福島地方裁判所に対して国家賠償請求の訴訟が提起されました。再審査請求において,当該生活保護減額処分は取り消され,裁判所は,2018年1月16日に当該処分は違法であると認定し,当事者親子に10万円の慰謝料を認める判決が言い渡され,確定しました。
 しかし,貴市は,市長が「裁判の結果を重く受け止めております。」等とマスコミに公表するにとどまり,謝罪の記者会見もなく,当該事件が起きた原因究明,再発防止策の検証結果の公表も行わないばかりか,支援団体との懇談も拒否し続けていると伺っています。本事件の支援団体evergreen project及び弁護団は,判決を得た後も,貴殿に対する申入れ,スタンディング,署名活動(奨学金については自立更生計画書の提出を要しないで収入認定除外すること,本事件につい市民との対話の場を設定すること又は検証委員会を設立して検証結果を公表すること要請する内容)等の活動を行ってきたということですが,貴殿は「意見として承ります」「話し合いの場につきましては,こうした個別具体の対応には馴染まないものと考えていることから,相談をとおして市民一人一人に寄り添った対応を行って参りたいと考えております。」等と回答し,対話を拒否しており,当該事件は完全解決に至っていない状況とお聞きしています。
 支援団体と直ちに同一の見解に立つことが困難であるとしても,対話の場を持つこと自体を拒否することは行政機関として信じがたい対応と言わざるを得ません。

 2 その他の問題点について
 貴市の生活保護行政についての問題はこの事件に限られず,最近では生活保護法78条返還決定を受けた生活保護利用者が,個別に天引きに同意した覚えもないのに,保護費から天引き徴収されたケースが複数件報告され,63条返還決定についても同様のケースがあることが報告されているといいます。
 また,貴市HPの「生活保護制度について」に生活保護制度に関する実質的な説明が全くなく,生活保護の相談又は申請者に配布されている「生活保護のあらまし」にも,以下に指摘するとおり,誤解を招きかねない記載が多々見受けられます。

 3 まとめ
 こうした事実経過からすると,奨学金収入認定事件が発生した背景には,貴市の生活保護行政が抱える組織的構造的な問題があるのではないかとの疑念が生じます。そして,その組織的構造的な問題が是正されないままでは,今後も同種の事件が発生し,貴市の生活保護利用者をはじめとする生活困窮者の権利侵害が生じるおそれがあります。
そこで,当会は,貴市に対し,奨学金収入認定事件についてなぜ収入認定除外について事前の調査検討を全くすることなく奨学金を収入認定することに至ったのか,この事件以外に保護行政の歪みはないのか等について,調査を実施したいと考えております。
 当会は,今回の事件の背景に何があるのか,貴市における生活保護利用者の憲法上の権利を実現するために何が必要か,を貴市とともに考えたいと思っておりますので,よろしくお願いいたします。

第2 質問事項
1 貴市の市民団体等との対話の姿勢について
(1)貴殿は,2つの市政運営方針の1つめに「開かれた市政」を掲げ,「市民の皆さまへの情報開示と対話によるコミュニケーションを大事にして,その思いを政策に反映させてまいります。」としていますが,市民団体等からの対話の要請があった場合,どのような手順や姿勢で臨むこととしていますか。協議の要綱の有無及び内容を明らかにしてください。

(2)奨学金収入認定事件の支援団体及び弁護団が再三協議の場を求めたにもかかわらず,協議の場を持つこと自体を拒否された理由は何ですか。
 支援団体側が貴市の生活保護行政のあり方にかかわる問題であると考えても,貴市がそう考えなければ,協議の場を持たないことも正当化されるものとお考えでしょうか。

2 奨学金収入認定事件について
(1)なぜ収入認定除外について事前の調査検討を全くすることなく奨学金を収入認定することに至ったのか,その具体的な経過を明らかにしてください。

(2)再審査請求における取消裁決,福島地方裁判所における国家賠償認容判決を受けて,奨学金等の収入認定に関して具体的に実務運用を改めた点があればご教示ください。実務運用に変更がないとすれば,その理由をご教示ください。

(3)上記再審査請求における取消裁決の前後で,貴市において給付型奨学金を受けた子どものいる世帯は,それぞれ何世帯ありましたか(わかる範囲でお答えください)。それぞれの世帯について,本来行うべき収入認定除外の対応(又は謝罪その他の事後的是正)はどのように行いましたか。

(4)大阪府堺市が行っているように,学齢期の子どもがいる全ての生活保護世帯に対して,奨学金やアルバイト等の収入認定除などについて積極的に周知徹底すべきと考えますが,そのような取り組みを行う予定はありますか。予定がないとすれば,その理由をご教示ください。
[参照]生活保護世帯の中高生向け未来応援BOOK「ココから!」(堺市HP)

(5)今後,給付型奨学金を受けた世帯から収入申告があった場合に,自立更生計画書の提出を求める予定ですか。

(6)自立更生計画書の提出を求める場合,その記載方法等について誰が具体的にどのような説明を行うことになりますか。

(7)自立更生計画書の提出を求める場合,その裏付け資料としてどのような資料をどの程度求める予定ですか。

(8)当事者からの申告又は自立更生計画書提出から,どれくらいの期間で収入認定除外するか否かの回答を行うことになりますか。また,回答は口頭,書面その他どのような方法で行いますか。

3 貴市の「生活保護制度のあらまし」について
 貴市の「生活保護制度のあらまし」には,下記のとおり,誤解を招きかねない記載が多々あります。「保護のしおり」を全面改定した神奈川県小田原市のように,誤解を招かない記載に改める必要があると考えますが,その予定はありますか。仮に,その予定がないとすれば,その理由を下記の記載内容の各項目ごとに明らかにしてください。
[参照]神奈川県小田原市「保護のしおり」(同市HP「生活保護について」。改定前のしおりは,生活保護行政のあり方検討会のページに掲載されています)

(1)生活保護制度について,憲法25条に基づく権利であるとの明示がありません(生活保護のあらまし1頁)。

(2)「一日も早く自分の力で生活できるよう援助する制度です」の「一日も早く」との記載(同1頁)は,経済的自立だけを考慮した記載であり,自立には,生活保護を利用しながらの「社会生活自立」「日常生活自立」もあることを明記すべきです。

(3)「7 生業扶助」(同1頁)について,高校生の就学費用が明示されていません。

(4)「生活保護は,次のように活用できる能力や資産などをすべて活用したあとに,はじめて適用されるものです。」との記載(同2頁~3頁)は,これが保護適用の前提要件であるとの誤解を招きます。

(5)田畑,山林及び原野などについては「現在活用していない資産は,処分して生活して生活費にあててください。」という記載(同3頁)には,居住用不動産が原則保有可能であるとの記載がなく不親切です。

(6)その他生活必需品以外のものについて,「生命保険,自動車…は処分して生活費にあててください。」(同3頁)とありますが,一定の生命保険や学資保険については保有可能ですので,誤った記載です。自動車についても,通勤や通院のための保有が認められる場合があることを明記する必要があります。

(7)「扶養義務者からの援助」(同4頁)については,「よく相談してできる限りの援助をお願いしてください。」と本人が直接扶養の依頼をする必要があるとの記載となっており,誤っています。

(8)「生活保護を受けた場合には」との記載(同4頁)の中に,一時扶助,特に医療移送費が支給できることの記載がありません。相談の前提として,説明されるべき事項です。また,高校生の就労収入について,未成年控除や収入認定除外される場合の記載がありません。

(9)「生活の相談ごとは近くの民生委員や福祉事務所へ」(同6頁)の福祉事務所についての説明の中に,守秘義務があることが明示されていません。

4 徴収金の保護費からの天引きについて
(1)生活保護法78条返還決定を受けた保護利用者について,貴市が生活保護法78条の2が定める要件(本人の申出及び生計を維持できると認める場合)に反して,2018年4月から6月にかけて月3万円を天引きしたことについて,同保護利用者に対してどのような影響を与えたと考えていますか。また、そのような運用が違法であるとの認識はありますか。

(2)上記以外に貴市が生活保護法78条返還決定をした保護利用者に対して,個別の天引き同意のないまま生活保護費からの天引き徴収を行ったことはありますか。ある場合には,過去3年間の各件数をご回答ください。また、どのような条件を満たした場合に天引きを行いましたか。

(3)生活保護法63条返還決定をした保護利用者に対して,生活保護費からの天引き徴収を行ったことはありますか。ある場合には,過去3年間の各件数をご回答ください。また、どのような条件を満たした場合に天引きを行いましたか。

5 生活保護行政全般について
貴市における直近3年間の以下のデータ及び資料をご提供ください。
(1) 生活保護行政全般
① 保護費総額
② 被保護世帯数
③ 被保護人員数
④ 保護率(③÷市人口)
⑤ 高齢,障害・傷病,母子,その他世帯の各割合
⑥ 相談件数
⑦ 申請件数
⑧ 申請率(⑦÷⑥)
⑨ 開始件数
⑩ 開始率(⑨÷⑥)
⑪ 申請から14日以内に決定した件数,30日以内に決定した件数,それ以上要した件数
⑫ 文書による指導指示件数,それに基づく停廃止処分の件数
⑬ 指導理由の内訳(例:自動車の処分)及び内訳別件数
⑭ 廃止件数
⑮ 廃止理由の内訳及び内訳別件数
特に,「辞退」については,辞退理由及び世帯類型別の内訳及び内訳別件数。また,「市外転居」については,その転出先自治体の内訳及び内訳別件数。

(2)職員体制について
 ① 生活保護査察指導員,同ケースワーカーの各人数
 ② ①のうち社会福祉主事の任用資格取得者の人数,社会福祉士,精神
保健福祉士,臨床心理士の各資格取得者の人数
 ③ ①の年齢別,在職年数別人数の内訳,平均在職年数,平均年齢
 ④ ケースワーカー一人あたりの持ちケース数
 ⑤ 貴市職員全体の男女比率と貴市の生活保護担当部署職員の男女比率
 ⑥ 生活保護担当部署職員に対して実施した研修の具体的な内容

(3)生活保護行政の運営に関する書面
① 生活保護実務運用のための年度別生活保護運営方針または計画書面
② 県の監査における指摘事項書面及び県に対する回答書面
③ 各種自立支援プログラムの実施要領等書面

以 上





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 厚労省は、本年6月27日、本年4月以降に保護開始等された生活保護利用世帯にエアコン購入費等の支給を認める通知を発出しました。しかし、この通知が現場に周知されていないことから、私たちが、本年7月26日、厚労省に対し、同通知の改善・周知等を求める緊急要望を行ったところ、厚労省は、本年8月4日、「実施機関の担当者がこの取り扱いを承知していない旨の指摘がある」として通知の内容の再周知依頼の事務連絡文書を発出しました(下記PDF参照)。
 私たちは、厚労省が要請を真摯に受け止め迅速な再周知を行ったことについては感謝し評価するとともに、本年3月以前に保護開始された者も対象とする等の運用改善を図るよう、改めて強く求めるものです。


第12回総会記念集会

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厚労省から、
エアコン購入費・設置費支給を認める通知!


要点を1枚にわかりやすくまとめたチラシを作成しました。ご活用ください!

チラシ


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〔厚労省通知改善〕
 本年4月1日以降に一定の条件を満たす方に対して、エアコン購入費(上限5万円)と設置費の支給が認められるようになりました。

 厚生労働省は、近年、熱中症による健康被害が数多く報告されていることを踏まえ、本年6月27日に発表した社会・援護局長、保護課長通知で保護の実施要領を改正し、一定の条件を満たす場合にエアコン等の冷房器具購入費(上限5万円)と設置費用の支給を認めることとしました。
 酷暑で熱中症が心配される中、通知を存分に活用しましょう!
 通知の内容は以下のとおりです。

エアコン購入費等が認められる場合
 以下の5つのいずれかに該当し、かつ、世帯内に「熱中症予防が特に必要とされる者」がいる場合

2018年4月1日以降に
(ア)保護開始された人でエアコン等の持ち合わせがない
(イ)単身者で長期入院・入所後の退院・退所時にエアコン等の持ち合わせがない
(ウ)災害にあい、災害救助法の支援ではエアコン等をまかなえない
(エ)転居の場合で、新旧住居の設備の相異により、新たにエアコン等を補填しなければならない
(オ)犯罪等により被害を受け、又は同一世帯に属する者から暴力を受けて転居する場合にエアコン等の持ち合わせがない


※「熱中症予防が特に必要とされる者」(局長通知第7の2の(6)のウ)とは?
 課長通知問100は、「体温の調節機能への配慮が必要となる者として、高齢者、障害(児)者、小児及び難病患者並びに被保護者の健康状態や住環境等を総合的に勘案の上、保護の実施機関が必要と認めた者が該当する。」としています。
 「被保護者の健康状態や住環境等を総合的に勘案の上、保護の実施機関が必要と認めた者が該当する」とされているのは、例示されている高齢者、障害者、小児、難病患者だけでなく、地域や世帯の実情を踏まえた柔軟な解釈の余地を実施機関に与えたものです。
 日本全国が灼熱列島となっている今、エアコンの持ち合わせがない方は、積極的に福祉事務所に申請しましょう。
 
※本年3月以前に保護を開始された人は?
 本件厚労省通知(ア)が本年3月より前に保護を開始された人を除外している点は問題です。その理由について、厚労省は、「日常生活に必要な生活用品については、保護受給中の場合、経常的最低生活費のやり繰りにより賄うこと」としていると説明しています。
 しかし、この間国は、2013年から生活扶助基準を平均6.5%最大10%引き下げ(年670億円)、期末一時扶助を引き下げ(年70億円)、2015年から住宅扶助基準(年190億円)と冬季加算(年30億円)も大幅に引き下げてきました。この相次ぐ基準の引き下げで、保護費を節約して数万円単位の貯蓄をすることはほとんど不可能となっています。
したがって、本年3月より前に保護を開始されたとしても、現に貯蓄のない人については、同様にエアコン購入費等の支給が認められてしかるべきです。例えば、2月や3月に保護開始された人と4月に開始された人のおかれた状況に大差がないことは明らかです。積極的に申請し、仮に却下されたら審査請求や訴訟で争う余地があると考えられます。

「住宅維持費」としてエアコン修理費の支給も可能なはずです
 本件厚労省通知によって、エアコンは最低生活維持のために必要とされる家具什器であることが明確になりました。
したがって、エアコン等の修理費は、「被保護者が現に居住する家屋の…従属物の修理…のために経費を要する場合」の「住宅維持費」に該当するものとして、当然支給することができるはずで(実施要領局長通知第7-4(2)ア)。
エアコンが壊れていて使えない方は、「住宅維持費」として修理費を請求してみましょう。




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 記録的な酷暑が続く中、全国各地で熱中症で亡くなる方が続出しています。異常気象ともいえる状況の中、高齢・障害・傷病・幼少等の生活保護利用者の命と健康が危険にさらされていることを踏まえ、厚生労働省に緊急要望をしました。



2018年7月26日

厚生労働大臣 加藤勝信 殿
いのちのとりで裁判全国アクション
生活保護問題対策全国会議


厚労省通知の改善・周知と夏季加算創設等を
求める緊急要望書


第1 要望の趣旨
 記録的な酷暑が続く中、全国各地で熱中症で亡くなる方が続出しています。異常気象ともいえる状況の中、高齢・障害・傷病・幼少等の生活保護利用者の命と健康が危険にさらされていることを踏まえ、以下の諸点を緊急に要望します。
1 生活保護利用者にエアコン購入費(上限5万円)と設置費用の支給を認める厚労省通知に関し、実施機関の柔軟な運用が可能であり必要であることを含め、改めて周知徹底してください。
2 上記通知について、本年3月以前に保護開始された者も対象とするよう改正してください。
3 実施要領局長通知第7-4(2)アの「住宅維持費」としてエアコン修理費の支給も可能であることを周知してください。
4 生活保護利用者が電気代を心配せずエアコンを使えるように、この間引き下げられ続けている生活扶助基準・住宅扶助基準・冬季加算を元に戻し、夏季加算を創設してください。

第2 要望の理由
1 エアコン購入費等の支給を認める本件厚労省通知の内容
 厚生労働省は、近年、熱中症による健康被害が数多く報告されていることを踏まえ、本年6月27日に発表した社会・援護局長、保護課長通知で保護の実施要領を改正し、一定の条件を満たす場合にエアコン等の冷房器具購入費(上限5万円)と設置費用の支給を認めることとしました(以下、「本件厚労省通知」といいます。)。
 通知の内容は以下のとおりです。

(1)エアコン購入費等が認められる場合
 以下の5つのいずれかに該当し、かつ、世帯内に「熱中症予防が特に必要とされる者」がいる場合
(ア)2018年4月1日以降に保護開始された人でエアコン等の持ち合わせがない
(イ)単身者で長期入院・入所後の退院・退所時にエアコン等の持ち合わせがない
(ウ)災害にあい、災害救助法の支援ではエアコン等をまかなえない
(エ)転居の場合で、新旧住居の設備の相異により、新たにエアコン等を補填しなければならない
(オ)犯罪等により被害を受け、又は同一世帯に属する者から暴力を受けて転居する場合にエアコン等の持ち合わせがない

(2) 「熱中症予防が特に必要とされる者」(局長通知第7の2の(6)のウ)の解釈
 課長通知問100は、「体温の調節機能への配慮が必要となる者として、高齢者、障害(児)者、小児及び難病患者並びに被保護者の健康状態や住環境等を総合的に勘案の上、保護の実施機関が必要と認めた者が該当する。」としています。

2 本件厚労省通知の評価
(1)周知がまったく不十分である
 酷暑にあたり冷房器具購入費等の支給を認める本件厚労省通知が発出されたこと自体は評価できます。
 しかし、私たちの知る範囲でも、本件厚労省通知の内容を知らないケースワーカーも多く、福祉事務所の現場への周知はまったく進んでいません。通知の対象となり得る生活保護利用者にきちんと情報が届くよう、周知を徹底する必要があります。

(2)実施機関の柔軟な運用が可能であり、必要であることを周知すべき
 また、「熱中症予防が特に必要とされる者」について、例示されている高齢者、障害者、小児、難病患者だけでなく、「被保護者の健康状態や住環境等を総合的に勘案の上、保護の実施機関が必要と認めた者が該当する」とした点も、地域や世帯の実情を踏まえた柔軟な解釈の余地を実施機関に与えたものと理解できます。
 しかし、実施機関によっては、上記の例示の場合に限定した厳格な運用を行うことも想定されます。近年、日本全国において記録的猛暑が続き、健康な者でも熱中症を発症するリスクが高い以上、できる限り柔軟な運用が求められていることを重ねて周知することが必要です。

(3)本年3月以前に保護を開始された人も対象にすべき 
 一方、本件厚労省通知(ア)が本年3月より前に保護を開始された人を除外している点は問題です。その理由について、厚労省は、「日常生活に必要な生活用品については、保護受給中の場合、経常的最低生活費のやり繰りにより賄うこと」としていると説明しています。
 しかし、この間国は、2013年から生活扶助基準を平均6.5%最大10%引き下げ(年670億円)、期末一時扶助を引き下げ(年70億円)、2015年から住宅扶助基準(年190億円)と冬季加算(年30億円)も大幅に引き下げてきました。この相次ぐ基準の引き下げで、もともと「最低生活費」である保護費を節約して数万円単位の貯蓄をすることはほとんど不可能となっています。
 したがって、本年3月より前に保護を開始されたとしても、現に貯蓄のない人については、同様にエアコン購入費等の支給を認めるよう本件通知は改善されるべきです。

3 「住宅維持費」としてエアコン修理費の支給が可能であることも周知すべき
 本件厚労省通知によって、エアコンは最低生活維持のために必要とされる家具什器であることが明確になりました。
 したがって、エアコン等の修理費は、「被保護者が現に居住する家屋の…従属物の修理…のために経費を要する場合」の「住宅維持費」に該当するものとして、当然支給することができるはずです(実施要領局長通知第7-4(2)ア)。
 本件厚労省通知の改めての周知に際しては、この点についても併せて周知すべきです。

4 生活扶助基準・住宅扶助基準・冬季加算の復活と夏季加算の創設
 先に述べたとおり、この間のあいつく生活保護基準の引き下げのため、生活保護利用者の多くは、エアコンが自宅にあったとしても、電気代を節約するためにほとんど使わないようにしています。これでは、せっかくエアコンを設置したとしても熱中症対策にはならず「宝の持ち腐れ」です。
 悲劇が起きる前に、国は、一連の生活保護基準引き下げを撤回して元に戻し、夏季加算を創設すべきです。

以 上




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各通知書面

「一時扶助二おける家具什器費の見直しについて」

『「生活保護法による保護の実施要領について」の一部改正について』

『「生活保護法による保護の実施要領の取扱いについて」の一部改正について(通知)』

『「生活保護問答集について」の一部改正について』



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年会費
○弁護士・司法書士 5,000円
○団体      5,000円
○一般      2,000円
(生活保護利用者、それに準じる所得の方は1,000円)

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