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2013年12月4日
「改正」生活保護法の衆議院厚生労働委員会における採決に抗議する声明
本日,「生活保護法の一部を改正する法律」(以下「『改正』法」という。)が,衆議院厚生労働委員会において採決され,明日の衆議院本会議において可決成立する見込みであると言われている。
しかし,「改正」法には,①違法な「水際作戦」を合法化し,②親族の扶養義務を強化することで保護申請に対する一層の萎縮的効果を及ぼすなどの重大な問題があるため,私たちは,繰り返し廃案を求めてきた。
この間の国会審議の過程においては,「水際作戦」が現に存在することを前提とし,「改正」法がそれを更に助長することに対する危惧が繰り返し語られて来た。本年11月12日の参議院厚生労働委員会における採決に際しても,「水際作戦」等を防止するための各種手立てが7項目にもわたって列記された異例の附帯決議が付された。
このような経過自体,「改正」法がいかに危険なものであるかを物語るものである。実際,全国各地において,扶養が保護の前提条件であるとする違法な説明が記載された扶養照会書を使用したり,法律上の扶養義務者ではない者の収入や資産等まで調査するなど,「改正」法の成立を先取りするような問題事例が頻発している。仮に,「改正」法が成立すれば,こうした傾向に拍車がかかり,ただでさえ申請しにくい生活保護の利用のハードルが更に高まって,真に保護を要する人々が排斥され,餓死・孤立死等の悲劇が激増することが強く懸念される。
私たちは,このように大きな問題を抱えた「改正」法が,わずか3時間の審議で衆議院厚生労働委員会において採決されたことに厳重に抗議するとともに,明日の本会議での採決を行わないよう,改めて強く求める。
以 上
2013年12月4日
「改正」生活保護法の衆議院厚生労働委員会における採決に抗議する声明
本日,「生活保護法の一部を改正する法律」(以下「『改正』法」という。)が,衆議院厚生労働委員会において採決され,明日の衆議院本会議において可決成立する見込みであると言われている。
しかし,「改正」法には,①違法な「水際作戦」を合法化し,②親族の扶養義務を強化することで保護申請に対する一層の萎縮的効果を及ぼすなどの重大な問題があるため,私たちは,繰り返し廃案を求めてきた。
この間の国会審議の過程においては,「水際作戦」が現に存在することを前提とし,「改正」法がそれを更に助長することに対する危惧が繰り返し語られて来た。本年11月12日の参議院厚生労働委員会における採決に際しても,「水際作戦」等を防止するための各種手立てが7項目にもわたって列記された異例の附帯決議が付された。
このような経過自体,「改正」法がいかに危険なものであるかを物語るものである。実際,全国各地において,扶養が保護の前提条件であるとする違法な説明が記載された扶養照会書を使用したり,法律上の扶養義務者ではない者の収入や資産等まで調査するなど,「改正」法の成立を先取りするような問題事例が頻発している。仮に,「改正」法が成立すれば,こうした傾向に拍車がかかり,ただでさえ申請しにくい生活保護の利用のハードルが更に高まって,真に保護を要する人々が排斥され,餓死・孤立死等の悲劇が激増することが強く懸念される。
私たちは,このように大きな問題を抱えた「改正」法が,わずか3時間の審議で衆議院厚生労働委員会において採決されたことに厳重に抗議するとともに,明日の本会議での採決を行わないよう,改めて強く求める。
以 上