第8回生活保護問題議員研修会
"貧困の連鎖"を断ち切るために
富山で生活保護を考える。
行政だからこそ、
出来ることがあります。
連鎖を止める第一歩。
例年、ご好評いただいている地方議員の皆さま方を対象とする生活保護制度に関する研修会を今年も開催いたします。
近年、史上最大の生活保護基準の引き下げや法「改正」が相次ぐ一方、生活困窮者自立支援法や子どもの貧困対策基本法などの新たな法制度も実施され始めています。
各分野の専門家を講師として迎え、地方行政に何ができるのかを考えます。是非、多数ご参加いただけますよう、ご案内申し上げます。

★リーフレット(PDF/2.2MB)をダウンロード
★申込み書(PDF)のみダウンロード
本研修会については、定員をオーバーしましたので、申込みを締め切りました。
大変申し訳ありません。
【日時】8月26日(金)~8月27日(土)
【場所】富山県民共生センター・サンフォルテ(両日) アクセス
【対象者】地方議会議員
【参加費】1万5000円
※1日目交流会(自由参加)1000円
※2日目お弁当 900円
【参加申し込み】
①申込書をFAX、②メールを送信、の方法によりお申し込み下さい。
※ホテルは、各自でご準備ください。
※会場の富山共生センター・サンフォルテでは申し込みを受け付けておりませんのでご注意ください。
→【申込先】マックチャレンジサポート議員研修会担当
電話070-5567-4771 FAX 03-6912-4854
koufuken@gmail.com
営業時間:平日9:00~17:00(土日祝休)参加申込みは締め切りました。
【主催】生活保護問題対策全国会議
全国公的扶助研究会
 プログラム・1日目(11:30 受付開始)  
11:55 ドキュメンタリー映画「隣る人」刀川和也監督(自由参加)
13:30 開会挨拶・基調報告
「生活保護『改革』と生存権の保障 〜生活保護をめぐる最近の動きについて〜」
吉永 純さん(全国公的扶助研究会会長・花園大学教授)
13:50 講演1
「いまなぜ『下流老人』なのか 〜広がる高齢者の貧困と対策の必要性」
藤田孝典さん
(NPO法人ほっとプラス代表理事、聖学院大学客員准教授)
15:40 講演2「自治体に求められる子どもの貧困対策」
中塚久美子さん(朝日新聞生活文化部専門記者)
17:10 特別報告「生活扶助基準引き下げ訴訟は今…」
西山貞義さん
(弁護士・生活保護基準引き下げ違憲訴訟富山弁護団事務局長)
18:00 交流会(自由参加)
  プログラム・2日目(9:00 受付) 
9:30 分科会
第1分科会 生活保護なんでもQ&A
第2分科会 違法運用を起こさない職員体制とは
第3分科会 生活困窮者自立支援法は機能しているか
第4分科会 子どもの学びを自治体でどう支えるか
第5分科会 自治体で考える住宅セーフティネット
第6分科会 低所得者への医療保障(国保、無料定額診療事業、医療扶助)を考える
13:00 講演3
「反貧困の財政と地方自治~『救済』から『連帯』へ」
高端正幸さん(埼玉大学准教授)
14:30 まとめ「行政だからできること」
尾藤廣喜さん(弁護士・生活保護問題対策全国会議代表幹事)
 各プログラムの内容ご紹介 
【1日目】
ドキュメンタリー映画「隣る人」(監督:刀川和也)(自由参加)
地方のとある児童養護施設。ここでは様々な事情で親と一緒に暮らせない子どもたちが 「親代わり」の保育士と生活を共にしている。壊れた絆を取り戻そうと懸命に生きる人々の、平凡だけど大切な日々の暮らしは今日も続く。
→詳しくはこちらをご覧下さい
基調報告「生活保護『改革』と生存権の保障 〜生活保護をめぐる最近の動きについて」
講師:吉永純さん
全国公的扶助研究会会長・花園大学教授。福祉事務所20年、生活保護ケースワーカー12年の経験を生かして、貧困問題、生活保護、福祉事務所の在り方を研究。著書は『生活保護「改革」と生存権の保障』(2015年)明石書店など。
講演1 「いまなぜ『下流老人』なのか 〜広がる高齢者の貧困と対策の必要性〜」
全国で高齢者の貧困が見えるようになっています。老老介護、一家心中事件、孤立死、高齢者世帯の生活保護増加、低年金…。今後ますます高齢化が進む地域社会において、まずは現状を把握し、政治や政策的な課題に迫ります。
講師:藤田 孝典さん
NPO法人ほっとプラス代表理事、聖学院大学客員准教授.1982年生まれ。社会福祉士。首都圏で生活困窮者支援を行うソーシャルワーカー。生活保護や生活困窮者支援の在り方に関する活動と提言を行う。反貧困ネットワーク埼玉代表。ブラック企業対策プロジェクト共同代表。厚生労働省社会保障審議会特別部会委員。著書に『下流老人 一億総老後崩壊の衝撃』(朝日新聞出版 2015)『ひとりも殺させない』(堀之内出版 2013)など。
講演1「自治体に求められる子どもの貧困対策」
6人に1人の子どもが貧困状態にある我が国。2013年、子どもの貧困対策法が成立し、自治体は具体的な対策の担い手としての役割が期待されています。自治体はどのような取り組みを進めていけばいいのか、事例を参考に学びながら、地方議員に何ができるのかをお話いただきます。
講師:中塚 久美子さん
朝日新聞生活文化部専門記者(子ども、貧困)。家庭の貧困や学びの格差による高校中退や定時制志願者急増など、子どもの貧困関連報道で2010年、貧困ジャーナリズム賞受賞。著書に「貧困のなかでおとなになる」(かもがわ出版)。
特別報告「生活扶助基準引き下げ問題は今…」
全国26都道府県で850名を超える原告が違憲訴訟を提起して立ち上がっています。何が問題か弁護団の弁護士が報告するとともに、当事者の生活実態と訴訟にかける思いについて原告が語ります。
講師:西山 貞義さん
生活保護基準引き下げ違憲訴訟富山弁護団事務局長。2007年検事任官。2010年検事退官,弁護士登録。ホームレス等生活困窮者支援に取り組んでいる。富山県弁護士会貧困問題対策委員会委員長等。
【2日目】
分科会
●第1分科会 生活保護なんでもQ&A
生活保護相談でよく問題になる論点について、「歩く生活保護手帳」と呼ばれ、あるべき実務運用を知り尽くした鉄壁のコンビが解説します。議員の皆さんの悩みや質問にも即座に回答。当議員研修会、恒例の分科会です。
講師:觜本 郁さん
神戸公務員ボランティア。阪神淡路大震災の支援活動の中で生まれた「神戸の冬を支える会」(ホームレス支動)や「NGO神戸外国人救援ネット」(外国人支援)の活動にたずさわる。元神戸市職員。
講師:林 直久さん
自治体職員。ケースワーカーをはじめ、生活保護の仕事に20年近く携わり、生活保護の実務運用を隅々まで知り尽くす。共著に「誰も書かなかった生活保護法」、「これが生活保護だ」などがある。
講師:森 弘典さん
弁護士。1999年弁護士登録。司法修習中に、野宿労働者の生活保護適用・稼働能力活用が問題となった林訴訟に関わる。2002年、愛知県弁護士会の人権擁護委員会に生活保護問題チーム(後に部会)を立ち上げ、2003年以降、炊き出しの場で行う野宿者総合法律相談を企画し実施する。日弁連・貧困問題対策本部委員。
●第2分科会 違法運用を起こさない職員体制とは
生活保護現場は、経験年数3年未満のケースワーカーが約63%を占めています。「標準数」をはるかに超える世帯を担当したり、非正規雇用のケースワーカーも増えています。また、指導監督する査察指導員も生活保護業務未経験者が配置されています。本分科会では、絶えない違法運用の背景にある職員体制を改善するにはどうすれば良いかを考えます。
講師:松崎 喜良さんさん
神戸女子大学教授。大阪市役所で31年間、生活保護ケースワーカーに従事。大学での仕事をする傍ら、生活保護問題対策全国会議、全国公的扶助研究会などにも参加。大阪市生活保護行政問題全国調査団では、大阪市の職員体制問題を担当した。
講師:衛藤 晃さん
神戸市兵庫区役所保護課、全国公的扶助研究会事務局次長。人と接する仕事がしたくて大学では公的扶助を専攻。生活保護ケースワーカー19年目。これまでの経験と実践を通して、福祉事務所のケースワーカーのあり方、実施体制のあり方について、様々な形で研究中。
●第3分科会 生活困窮者自立支援制度は機能しているか
生活困窮者自立支援法は、2015年4月から、福祉事務所を設置する全ての自治体に「自立相談支援事業」の実施を義務づけました。制度開始から1年を過ぎ、本当に生活困窮者のための制度として機能しているのでしょうか。現状と問題点、有効な活用方法、そして改善への展望を探ります。
講師:谷口 伊三美さん
生活保護ケースワーカー養成講座代表。27年にわたり、大阪市東淀川区で生活保護の現業に携わる。2014年度からは生活困窮者自立支援法の関連事業も担当。後進育成ため、自主的研修会である生活保護ケースワーカー養成講座を運営。
講師:仲野 浩司郎さん
羽曳野市自立相談支援窓口、主任相談支援員。大学卒業後、民間の医療機関で医療ソーシャルワーカーとして勤務。平成21年に羽曳野市に入職し生活保護CWを経て、現在は生活困窮者自立支援制度を担当。主任相談支援員として困窮者の支援を行っている。
講師:小久保 哲郎さん
弁護士、生活保護問題対策全国会議事務局長。1995年大阪弁護士会登録。野宿からの居宅保護を求めた佐藤訴訟など、野宿生活者や生活保護利用者の法律相談や裁判に取り組んできた。編著に「すぐそこにある貧困」(法律文化社)、「Q&A生活保護利用者の法律相談」(新日本法規)など。
●第4分科会 子どもの学びを自治体でどう支えるか
生活保護法で義務教育や高校生にどのような扶助をしているのか、大学等への進学についての扱いについて説明します。そのうえで、貧困の連鎖を避けるためには、現在の制度や運用のどこに課題があり、それを補うために、自治体でできることは何かについて考えます。
講師:田川 英信さん
東京都世田谷区玉川福祉事務所。東京都世田谷区で、生活保護ケースワーカー、保護係長を15年間経験し、定年退職。現在、再任用で再び生活保護職場に戻り、現場での問題意識を発信し続けている。全国公的扶助研究会運営委員・生活保護問題対策全国会議幹事
講師:中塚 久美子さん
朝日新聞生活文化部専門記者(子ども、貧困)。家庭の貧困や学びの格差による高校中退や定時制志願者急増など、子どもの貧困関連報道で2010年、貧困ジャーナリズム賞受賞。著書に「貧困のなかでおとなになる」(かもがわ出版)。
●第5分科会 自治体で考える住宅セーフティネット
昨年の研修会の講演で初めて住宅問題を取り上げたところ好評を頂いたので、分科会で取り上げてさらに深めることにしました。先進地域の取り組みをご紹介しながら、自治体でできる住宅政策を考えます。
講師:稲葉 剛さん
住まいの貧困に取り組むネットワーク世話人。1994年より、東京で路上生活者を中心とした生活困窮者の相談支援に取り組む。2014年に一般社団法人つくろい東京ファンドを立ち上げ、空き家を活用した居住支援をおこなっている。立教大学大学院21世紀社会デザイン研究科特任准教授。
講師:露木 尚文さん
(株)都市・住宅問題研究所代表取締役。都市計画コンサルタント。一級建築士、技術士(都市及び地方計画)。2012年より豊島区居住支援協議会の事務局メンバーとして、空き家を活用した居住支援の仕組みづくりに取り組んでいる。日本住宅会議理事。
●第6分科会 低所得者への医療保障(国保、無料低額診療事業、医療扶助)を考える
市町村国保会計の徹底分析による国保料引き下げの展望、2018年度からの都道府県単位化による影響、国保からの排除層の受け皿となっている無料低額診療事業・生活保護の医療扶助の課題について、最新情報をもとに考えます。寺内順子著「基礎から学ぶ国保」(2015年日本機関紙出版センター)をお持ちの方はご持参ください。
講師:寺内順子さん
大阪社会保障推進協議会事務局長。佛教大学社会学部卒業後豊中市の障害児・者施設に勤務。1991年大阪社会保障推進協議会入局。所謂「無保険のこども」解消のきっかけとなった調査を2008年6月に実施し、発信した。著書(共著含む)に「国保広域化でいのちは守れるのか?」(かもがわ出版)等。
講師:吉永 純さん
全国公的扶助研究会会長・花園大学教授。福祉事務所20年、生活保護ケースワーカー12年の経験を生かして、貧困問題、生活保護、福祉事務所の在り方を研究。著書は『生活保護「改革」と生存権の保障』(2015年)明石書店など。
講演3 「反貧困の財政と地方自治〜「救済」から「連帯」へ」
多くの社会保障分野で「財源不足」を理由に削減が相次いでいます。人間の暮らしを支えるという「国の財政」の本来的使命を果たすためには、どのような税と社会保障の制度が必要なのか、地方政治に出来ることは何か。気鋭の経済学者の提言です。
講師:高端 正幸さん
埼玉大学准教授。東京大学大学院経済学研究科博士課程単位取得退学。聖学院大学、新潟県立大学等をへて、2015年より現職。博士(経済学)。東京都税制調査会委員、新潟県税制調査会委員等を務める。著書に『復興と日本財政の針路』(岩波書店)、『地域切り捨て-生きていけない現実』(岩波書店、金子勝氏との共編著)等。
まとめ 「行政だからできること」
講師:尾藤 廣喜さん
弁護士、生活保護問題対策全国会議代表幹事。70年、厚生省入省。75年、京都弁護士会に弁護士登録後、数々の生活保護裁判を勝利に導いてきた。著書に「生存権」「生活保護『改革』ここが焦点だ!」(共著)など。
<これまでの参加者の声>
●初めて参加しましたが、たいへん勉強になりました。頭の中でバラバラになっていた社会保障、 生活保障をキーワードにつながった気がします。
●毎回、目からウロコの学習をさせていただいています。生活困窮者支援の声を政策に活かす為頑 張ります。ケースワーカーの待遇改善もワーキングプア対策として重視しています。
●このような全面的な議員研修会が、毎年、7回にわたって開催されていることは素晴らしいことです。 今後も出来る限り参加したいと思います。
"貧困の連鎖"を断ち切るために
富山で生活保護を考える。
行政だからこそ、
出来ることがあります。
連鎖を止める第一歩。
例年、ご好評いただいている地方議員の皆さま方を対象とする生活保護制度に関する研修会を今年も開催いたします。
近年、史上最大の生活保護基準の引き下げや法「改正」が相次ぐ一方、生活困窮者自立支援法や子どもの貧困対策基本法などの新たな法制度も実施され始めています。
各分野の専門家を講師として迎え、地方行政に何ができるのかを考えます。是非、多数ご参加いただけますよう、ご案内申し上げます。

★リーフレット(PDF/2.2MB)をダウンロード
本研修会については、定員をオーバーしましたので、申込みを締め切りました。
大変申し訳ありません。
【日時】8月26日(金)~8月27日(土)
【場所】富山県民共生センター・サンフォルテ(両日) アクセス
【対象者】地方議会議員
【参加費】1万5000円
※1日目交流会(自由参加)1000円
※2日目お弁当 900円
①申込書をFAX、②メールを送信、の方法によりお申し込み下さい。
※ホテルは、各自でご準備ください。
※会場の富山共生センター・サンフォルテでは申し込みを受け付けておりませんのでご注意ください。
→【申込先】マックチャレンジサポート議員研修会担当
電話070-5567-4771 FAX 03-6912-4854
koufuken@gmail.com
営業時間:平日9:00~17:00(土日祝休)
【主催】生活保護問題対策全国会議
全国公的扶助研究会
 プログラム・1日目(11:30 受付開始)  
11:55 ドキュメンタリー映画「隣る人」刀川和也監督(自由参加)
13:30 開会挨拶・基調報告
「生活保護『改革』と生存権の保障 〜生活保護をめぐる最近の動きについて〜」
吉永 純さん(全国公的扶助研究会会長・花園大学教授)
13:50 講演1
「いまなぜ『下流老人』なのか 〜広がる高齢者の貧困と対策の必要性」
藤田孝典さん
(NPO法人ほっとプラス代表理事、聖学院大学客員准教授)
15:40 講演2「自治体に求められる子どもの貧困対策」
中塚久美子さん(朝日新聞生活文化部専門記者)
17:10 特別報告「生活扶助基準引き下げ訴訟は今…」
西山貞義さん
(弁護士・生活保護基準引き下げ違憲訴訟富山弁護団事務局長)
18:00 交流会(自由参加)
  プログラム・2日目(9:00 受付) 
9:30 分科会
第1分科会 生活保護なんでもQ&A
第2分科会 違法運用を起こさない職員体制とは
第3分科会 生活困窮者自立支援法は機能しているか
第4分科会 子どもの学びを自治体でどう支えるか
第5分科会 自治体で考える住宅セーフティネット
第6分科会 低所得者への医療保障(国保、無料定額診療事業、医療扶助)を考える
13:00 講演3
「反貧困の財政と地方自治~『救済』から『連帯』へ」
高端正幸さん(埼玉大学准教授)
14:30 まとめ「行政だからできること」
尾藤廣喜さん(弁護士・生活保護問題対策全国会議代表幹事)
 各プログラムの内容ご紹介 
【1日目】
ドキュメンタリー映画「隣る人」(監督:刀川和也)(自由参加)
地方のとある児童養護施設。ここでは様々な事情で親と一緒に暮らせない子どもたちが 「親代わり」の保育士と生活を共にしている。壊れた絆を取り戻そうと懸命に生きる人々の、平凡だけど大切な日々の暮らしは今日も続く。
→詳しくはこちらをご覧下さい
基調報告「生活保護『改革』と生存権の保障 〜生活保護をめぐる最近の動きについて」
講師:吉永純さん
全国公的扶助研究会会長・花園大学教授。福祉事務所20年、生活保護ケースワーカー12年の経験を生かして、貧困問題、生活保護、福祉事務所の在り方を研究。著書は『生活保護「改革」と生存権の保障』(2015年)明石書店など。
講演1 「いまなぜ『下流老人』なのか 〜広がる高齢者の貧困と対策の必要性〜」
全国で高齢者の貧困が見えるようになっています。老老介護、一家心中事件、孤立死、高齢者世帯の生活保護増加、低年金…。今後ますます高齢化が進む地域社会において、まずは現状を把握し、政治や政策的な課題に迫ります。
講師:藤田 孝典さん
NPO法人ほっとプラス代表理事、聖学院大学客員准教授.1982年生まれ。社会福祉士。首都圏で生活困窮者支援を行うソーシャルワーカー。生活保護や生活困窮者支援の在り方に関する活動と提言を行う。反貧困ネットワーク埼玉代表。ブラック企業対策プロジェクト共同代表。厚生労働省社会保障審議会特別部会委員。著書に『下流老人 一億総老後崩壊の衝撃』(朝日新聞出版 2015)『ひとりも殺させない』(堀之内出版 2013)など。
講演1「自治体に求められる子どもの貧困対策」
6人に1人の子どもが貧困状態にある我が国。2013年、子どもの貧困対策法が成立し、自治体は具体的な対策の担い手としての役割が期待されています。自治体はどのような取り組みを進めていけばいいのか、事例を参考に学びながら、地方議員に何ができるのかをお話いただきます。
講師:中塚 久美子さん
朝日新聞生活文化部専門記者(子ども、貧困)。家庭の貧困や学びの格差による高校中退や定時制志願者急増など、子どもの貧困関連報道で2010年、貧困ジャーナリズム賞受賞。著書に「貧困のなかでおとなになる」(かもがわ出版)。
特別報告「生活扶助基準引き下げ問題は今…」
全国26都道府県で850名を超える原告が違憲訴訟を提起して立ち上がっています。何が問題か弁護団の弁護士が報告するとともに、当事者の生活実態と訴訟にかける思いについて原告が語ります。
講師:西山 貞義さん
生活保護基準引き下げ違憲訴訟富山弁護団事務局長。2007年検事任官。2010年検事退官,弁護士登録。ホームレス等生活困窮者支援に取り組んでいる。富山県弁護士会貧困問題対策委員会委員長等。
【2日目】
分科会
●第1分科会 生活保護なんでもQ&A
生活保護相談でよく問題になる論点について、「歩く生活保護手帳」と呼ばれ、あるべき実務運用を知り尽くした鉄壁のコンビが解説します。議員の皆さんの悩みや質問にも即座に回答。当議員研修会、恒例の分科会です。
講師:觜本 郁さん
神戸公務員ボランティア。阪神淡路大震災の支援活動の中で生まれた「神戸の冬を支える会」(ホームレス支動)や「NGO神戸外国人救援ネット」(外国人支援)の活動にたずさわる。元神戸市職員。
講師:林 直久さん
自治体職員。ケースワーカーをはじめ、生活保護の仕事に20年近く携わり、生活保護の実務運用を隅々まで知り尽くす。共著に「誰も書かなかった生活保護法」、「これが生活保護だ」などがある。
講師:森 弘典さん
弁護士。1999年弁護士登録。司法修習中に、野宿労働者の生活保護適用・稼働能力活用が問題となった林訴訟に関わる。2002年、愛知県弁護士会の人権擁護委員会に生活保護問題チーム(後に部会)を立ち上げ、2003年以降、炊き出しの場で行う野宿者総合法律相談を企画し実施する。日弁連・貧困問題対策本部委員。
●第2分科会 違法運用を起こさない職員体制とは
生活保護現場は、経験年数3年未満のケースワーカーが約63%を占めています。「標準数」をはるかに超える世帯を担当したり、非正規雇用のケースワーカーも増えています。また、指導監督する査察指導員も生活保護業務未経験者が配置されています。本分科会では、絶えない違法運用の背景にある職員体制を改善するにはどうすれば良いかを考えます。
講師:松崎 喜良さんさん
神戸女子大学教授。大阪市役所で31年間、生活保護ケースワーカーに従事。大学での仕事をする傍ら、生活保護問題対策全国会議、全国公的扶助研究会などにも参加。大阪市生活保護行政問題全国調査団では、大阪市の職員体制問題を担当した。
講師:衛藤 晃さん
神戸市兵庫区役所保護課、全国公的扶助研究会事務局次長。人と接する仕事がしたくて大学では公的扶助を専攻。生活保護ケースワーカー19年目。これまでの経験と実践を通して、福祉事務所のケースワーカーのあり方、実施体制のあり方について、様々な形で研究中。
●第3分科会 生活困窮者自立支援制度は機能しているか
生活困窮者自立支援法は、2015年4月から、福祉事務所を設置する全ての自治体に「自立相談支援事業」の実施を義務づけました。制度開始から1年を過ぎ、本当に生活困窮者のための制度として機能しているのでしょうか。現状と問題点、有効な活用方法、そして改善への展望を探ります。
講師:谷口 伊三美さん
生活保護ケースワーカー養成講座代表。27年にわたり、大阪市東淀川区で生活保護の現業に携わる。2014年度からは生活困窮者自立支援法の関連事業も担当。後進育成ため、自主的研修会である生活保護ケースワーカー養成講座を運営。
講師:仲野 浩司郎さん
羽曳野市自立相談支援窓口、主任相談支援員。大学卒業後、民間の医療機関で医療ソーシャルワーカーとして勤務。平成21年に羽曳野市に入職し生活保護CWを経て、現在は生活困窮者自立支援制度を担当。主任相談支援員として困窮者の支援を行っている。
講師:小久保 哲郎さん
弁護士、生活保護問題対策全国会議事務局長。1995年大阪弁護士会登録。野宿からの居宅保護を求めた佐藤訴訟など、野宿生活者や生活保護利用者の法律相談や裁判に取り組んできた。編著に「すぐそこにある貧困」(法律文化社)、「Q&A生活保護利用者の法律相談」(新日本法規)など。
●第4分科会 子どもの学びを自治体でどう支えるか
生活保護法で義務教育や高校生にどのような扶助をしているのか、大学等への進学についての扱いについて説明します。そのうえで、貧困の連鎖を避けるためには、現在の制度や運用のどこに課題があり、それを補うために、自治体でできることは何かについて考えます。
講師:田川 英信さん
東京都世田谷区玉川福祉事務所。東京都世田谷区で、生活保護ケースワーカー、保護係長を15年間経験し、定年退職。現在、再任用で再び生活保護職場に戻り、現場での問題意識を発信し続けている。全国公的扶助研究会運営委員・生活保護問題対策全国会議幹事
講師:中塚 久美子さん
朝日新聞生活文化部専門記者(子ども、貧困)。家庭の貧困や学びの格差による高校中退や定時制志願者急増など、子どもの貧困関連報道で2010年、貧困ジャーナリズム賞受賞。著書に「貧困のなかでおとなになる」(かもがわ出版)。
●第5分科会 自治体で考える住宅セーフティネット
昨年の研修会の講演で初めて住宅問題を取り上げたところ好評を頂いたので、分科会で取り上げてさらに深めることにしました。先進地域の取り組みをご紹介しながら、自治体でできる住宅政策を考えます。
講師:稲葉 剛さん
住まいの貧困に取り組むネットワーク世話人。1994年より、東京で路上生活者を中心とした生活困窮者の相談支援に取り組む。2014年に一般社団法人つくろい東京ファンドを立ち上げ、空き家を活用した居住支援をおこなっている。立教大学大学院21世紀社会デザイン研究科特任准教授。
講師:露木 尚文さん
(株)都市・住宅問題研究所代表取締役。都市計画コンサルタント。一級建築士、技術士(都市及び地方計画)。2012年より豊島区居住支援協議会の事務局メンバーとして、空き家を活用した居住支援の仕組みづくりに取り組んでいる。日本住宅会議理事。
●第6分科会 低所得者への医療保障(国保、無料低額診療事業、医療扶助)を考える
市町村国保会計の徹底分析による国保料引き下げの展望、2018年度からの都道府県単位化による影響、国保からの排除層の受け皿となっている無料低額診療事業・生活保護の医療扶助の課題について、最新情報をもとに考えます。寺内順子著「基礎から学ぶ国保」(2015年日本機関紙出版センター)をお持ちの方はご持参ください。
講師:寺内順子さん
大阪社会保障推進協議会事務局長。佛教大学社会学部卒業後豊中市の障害児・者施設に勤務。1991年大阪社会保障推進協議会入局。所謂「無保険のこども」解消のきっかけとなった調査を2008年6月に実施し、発信した。著書(共著含む)に「国保広域化でいのちは守れるのか?」(かもがわ出版)等。
講師:吉永 純さん
全国公的扶助研究会会長・花園大学教授。福祉事務所20年、生活保護ケースワーカー12年の経験を生かして、貧困問題、生活保護、福祉事務所の在り方を研究。著書は『生活保護「改革」と生存権の保障』(2015年)明石書店など。
講演3 「反貧困の財政と地方自治〜「救済」から「連帯」へ」
多くの社会保障分野で「財源不足」を理由に削減が相次いでいます。人間の暮らしを支えるという「国の財政」の本来的使命を果たすためには、どのような税と社会保障の制度が必要なのか、地方政治に出来ることは何か。気鋭の経済学者の提言です。
講師:高端 正幸さん
埼玉大学准教授。東京大学大学院経済学研究科博士課程単位取得退学。聖学院大学、新潟県立大学等をへて、2015年より現職。博士(経済学)。東京都税制調査会委員、新潟県税制調査会委員等を務める。著書に『復興と日本財政の針路』(岩波書店)、『地域切り捨て-生きていけない現実』(岩波書店、金子勝氏との共編著)等。
まとめ 「行政だからできること」
講師:尾藤 廣喜さん
弁護士、生活保護問題対策全国会議代表幹事。70年、厚生省入省。75年、京都弁護士会に弁護士登録後、数々の生活保護裁判を勝利に導いてきた。著書に「生存権」「生活保護『改革』ここが焦点だ!」(共著)など。
<これまでの参加者の声>
●初めて参加しましたが、たいへん勉強になりました。頭の中でバラバラになっていた社会保障、 生活保障をキーワードにつながった気がします。
●毎回、目からウロコの学習をさせていただいています。生活困窮者支援の声を政策に活かす為頑 張ります。ケースワーカーの待遇改善もワーキングプア対策として重視しています。
●このような全面的な議員研修会が、毎年、7回にわたって開催されていることは素晴らしいことです。 今後も出来る限り参加したいと思います。