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 生活保護問題対策全国会議は、2020年4月16日、大阪市の公益通報窓口に対して、迅速かつ公正な判断がなされることを期待し、以下のとおり、生活保護のケースワーカー配置について公益通報しました。

※大阪市の公益通報制度とは https://www.city.osaka.lg.jp/somu/page/0000011524.html



【通報内容】
大阪市の生活保護行政について市内の全福祉事務所で行われている事実です。


① 大阪市は、生活保護のケースワーカー配置について社会福祉法第16条の定める標準数(被保護世帯80世帯に対して1名)を遵守せず、高齢被保護世帯280~380世帯に1名配置するという独自基準を定めている。これは標準数の3倍以上であり明らかに容認できる限度を超えた水準である。このような独自基準を定めること自体が不適切な取り扱いではないか(また、高齢世帯 ケースワーカー4名に対して査察指導員1名を配置するという独自基準を定めており、これも不適切である)。

② 上記の高齢世帯担当のケースワーカーは、280世帯以上の担当業務を現業員1人で処理することは到底不可能であるため、ケースワーカーの下に訪問等を担当する非常勤嘱託職員を配置し、実質的に訪問業務を委託する形にしている。この訪問業務は、見守りを目的として実施されており、生活保護法や関連通知に基づく生活保護の実施・決定に必要な世帯状況を把握するための定期的な「訪問調査」ではない。

その結果、大阪市の福祉事務所では、生活保護世帯の状況を充分に把握せずに(ケースワーカーによる定期訪問調査を実施せずに)、保護の認定を何年間にも渡って漫然と決定し続けていることとなり、これは違法・不適切な取り扱いである(国は少なくとも年2回以上の訪問調査を義務づけている)。このような違法・不適切な取り扱いによって、世帯の状況をケースワーカーが直接把握せずに保護を決定することは不適切な公金支出にあたる。また高齢の被保護世帯にとっても、ケースワーカーによる直接支援を受ける機会が奪われていることになり、本来あるべき支援業務を怠っているといえる。


③ 上記の非常勤嘱託職員について、大阪市被保護高齢者世帯訪問等非常勤嘱託職員要綱では第2条で任用にあたって必要な資格を定めている。これによると社会福祉主事・社会福祉士資格以外の「介護福祉士資格・看護師(准看護師含)免許を有する者・実務者研修修了者・介護職員初任者研修修了者、または、生活保護現業経験と同等の業務経験を1年以上有する者」も任用可能としているが、これらの資格は社会福祉主事任用資格に該当するものではない。社会福祉主事以外の者が、実質的に委託された訪問業務に従事していることになり、社会福祉法第15条6項違反ではないか。無資格者に訪問業務を行わせる可能性のあるこの要綱自体が違法性が疑われるのではないか。


①②については、国からの監査をはじめ10年以上に渡り指摘され続けており、地方自治法に基づく市の監査委員による定期監査(平成30年度定期監査)でも一部指摘されている。そうした指摘にもかかわらず、大阪市は不適切な独自基準や、非常勤嘱託職員への訪問業務の委託という違法・脱法的行為を廃止せずに温存し続けている。

ケースワーク業務の一部を非常勤嘱託職員へ委託するような違法・不適切な仕組みを改め、社会福祉主事資格を有するケースワーカーによる直接の訪問調査・訪問支援を行う適法な仕組みに転換すべきである。現行の人員体制状況、非常勤嘱託職員の訪問状況などを全て公表した上で、解消の目標年度を具体的に定めたロードマップを設定し、改善に取り組むべきではないか。


通報内容はこちらから

→2020.7.13付で、上記通報の審議結果の通知が次のとおりありました。
審査結果はこちらから
「本内容については公益通報制度としての調査・その他の措置をとる必要が認められませんでした。
指摘内容については、業務の参考意見として大阪市公正職務審査委員会を通じて、大阪市長宛てに送付されました。」



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