コロナ下の生活保障~「公」を取り戻そう
コロナ禍も3年目に突入し生活に困窮する方々が増えているのに、強い忌避感や窓口の不当対応などから生活保護の利用に結びついていません。その一方、各地で生活保護制度の改善に取り組む地方議員の方々も増えてきました。最新の情報を共有し、地方から「公」を取り戻していくため、本研修会に多数ご参加いただけますよう、ご案内申し上げます。

★リーフレット(PDF)をダウンロード
【日時】
2022年8月4日(木)・9日(火)・17日(水)完全オンライン(zoom)
8月20日(土) ハイブリッド(リアル+zoom)
◆参加申し込みについて◆
【参加費】
■地方議会議員
Ⅰ 通し券 1万5000円
全ての企画・講座を自由に受講可能です。全体資料付き。
Ⅱ 1回券 3000円
①~⑦の講座・企画のうち1つが受講可能です。
資料は、ダウンロードで提供します。全体資料を希望の方は別途ご購入ください。
Ⅲ 全体資料 1000円
■一般(学者・法律家・その他)
Ⅰ 通し券 1万円
Ⅱ 1回券 3000円
①~⑥3000円/⑦1000円
資料は、ダウンロードで提供します。全体資料を希望の方は別途ご購入ください。
Ⅲ 全体資料 1000円
【参加のお申込み】
下記のURL又はQRコードから入力フォームに入力していただくか、参加申込書に必要事項をご記入のうえ、ファックスしてください。
※締切:各講座1週間前まで。(但し、通し券参加あるいは全体資料のご注文は、なるべく7月28日までにお願いします。)
問い合わせ seihokaigi@gmail.com
申込フォーム https://pro.form-mailer.jp/lp/d32f3c1e221548
【方式】オンライン(Zoom)※8月20日のみハイブリッド
①メールでの連絡
講座参加のための各連絡は、基本的にメールを通じて差し上げる予定です。
②推奨環境
機器:できるだけパソコンをご利用ください。(スマートフォンでは資料が見にくい可能性があります)
通信回線:個別のWi-Fi契約、優先LAN(フリーWi-Fiでは通信が途切れる可能性があります)
③後日の動画配信
申込された講座については、後日、インターネット上で動画を配信する予定です。見逃した場合にご活用下さい。
【共催】生活保護問題対策全国会議・全国公的扶助研究会
8月4日(木)
① 基調講演「今こそ、生活保護をあたりまえの権利に! コロナ禍の生活保護を考える」(13:00~15:00)
コロナ禍は貧困パンデミックを引き起こしていますが、生活保護の利用世帯は微増にとどまっており、求められる役割を果たしているとはいえません。さらに物価の急騰など生活不安は強まっています。住民の生活困難に向き合い、生活保護を当たり前の権利とする自治体をどうやって作るか、全国の実践に学びながら考えます。
吉永純さん
花園大学教授、全国公的扶助研究会会長。福祉事務所24年、ケースワーカー12年の経験を生かし、貧困と生活保護について研究。
②講座A「実践報告・利用しやすい生活保護をめざす議員活動」(16:00~18:00)
地方自治体は生活保護行政の最前線。生活保護行政の在り方は、その自治体が住民の命とくらしを守れるかどうかを左右します。地方議員ならではの活動を通じて、地域の生活保護行政を変えていくためのポイントやノウハウは? 各地で奮闘する議員の方々の実践報告を通して、経験や悩みを交流します。
小椋修平さん
東京都足立区議会議員。コロナ災害対策自治体議員の会共同代表。住居喪失した困窮者支援や生活保護問題に取り組み、扶養照会の実績を初めて議会で明らかにする。
上村正朗さん
新潟県村上市議会議員(1期目)。新潟県庁生活保護担当係長や福祉事務所査察指導員、生活保護ケースワーカーを歴任。にいがた公的扶助研究会事務局長。社会福祉士。
辻よし子さん
あきる野市議。環境・教育分野の市民活動に携わり、3.11をきっかけに政治の世界へ。無所属、1人会派で8年目。
進行:太田伸二さん
弁護士。山形県で生活保護ケースワーカー経験があり、現在は仙台で弁護士として生活保護利用者の支援に当たっている。東北生活保護利用支援ネットワーク事務局次長。
8月9日(火)
③ 講座B「コロナで財源がないってホント? -コロナ禍と自治体財政」(13:00~15:00)
「コロナで財源をつぎ込んだのだから福祉も含めカットせざるを得ない」という自治体が急増しています。しかしコロナが長引く中で住民生活はますますひっ迫しています。「本当に財源はないのか?」、「どうやって財源をねん出したらいいか?」。生活保護の財政の仕組みや福祉・医療など住民生活を守るための地方財政のあり方を学びます。」
武田公子さん
金沢大学経済学経営学系教授。専門は財政学・地方財政論。自治体の多様な分野(社会保障、災害時財政、財政運営等)に関心をもつ。
進行:吉永純さん プロフィールは基調講演参照。
④ 講座C「社協貸付1.4兆円-その功罪を考える」(16:00~18:00)
未曽有のコロナ禍で、過去最大の貸付となった特例貸付(2022年2月現在で1兆3500億円)。急拡大した貧困に対して迅速な資金を供給できたという重要な役割はあったものの、一部償還免除はあっても来年からは返済が始まります。コロナ禍が依然として予断を許さないもとで特例貸付の現状と償還に当たっての課題を考えます。
角崎洋平さん
日本福祉大学准教授。生活福祉資金貸付や生協の生活相談付き貸付事業を中心に「誰も排除されない」金融システムについて研究。
荻田藍子さん
兵庫県社会福祉協議会福祉支援部長。1999年入局。主に市町社協支援、ボランティア活動推進、福祉従事者研修等の業務に携わる。2020年4月より現職。
進行:吉永純さん プロフィールは基調講演参照。
8月17日(水)
⑤ 講座D「生活保護基礎講座+なんでもQ&A」(13:00~15:00)
生活保護の運用を知り尽くした講師陣による定番の初級講座。生活保護とはどのような制度なのか、各自治体の保護行政が正しく運用されているのかのチェックポイントを概説し、皆さまの質問にも回答します。
谷口伊三美さん
社会福祉士。大阪市で長年、生活保護業務を担当。退職後は依存症回復支援施設のスタッフや専門学校の講師。
小久保哲郎さん
弁護士。生活保護問題対策全国会議事務局長。大阪で生活保護利用者をはじめとする生活困窮者の相談や裁判などに取り組んできた。
進行:田川英信さん(元東京都世田谷区ケースワーカー)
社会福祉士。元世田谷区ケースワーカー・査察指導員。生活保護問題対策全国会議事務局次長。
⑥ 講座E「貧困化する外国人の医療・生活保障を考える」(16:00~18:00)
日本で暮らす外国人が急増し、もはや日本は移民社会と言われています。しかし、国の政策は管理が優先し、権利として保障されない生活保護、重篤な病気になっても医療保障がなされない外国人の存在など、外国人の人権を保障する政策は極めて不十分です。外国人の医療や福祉、社会保障に関して、地方自治体で何ができるのか、どんな取り組みが必要なのかを考えます。
大澤優真さん
つくろい東京ファンド生活支援スタッフ、北関東医療相談会事務局スタッフ、社会福祉士、博士(人間福祉)
柳田月美さん
無料低額診療事業を実施する代々木病院患者サポートセンター・ソーシャルワーカー部長。千葉外国人生活保護訴訟を支援。
高柳俊哉さん
さいたま市議会議員。立憲民主党所属(現在、6期目)。「多文化共生・自治体政策研究会」世話人。
進行:觜本郁さん
移住者と連帯する全国ネットワーク運営委員、NGO神戸外国人救援ネット運営委員。阪神淡路大震災以来、外国人、ホームレス支援のNGOの活動に取り組む。
8月20日(土)
⑦ 特別企画(13:30~16:00)
鼎談「法然院で語る 人新世の「貧困論」とコモンの役割」
『人新世の「資本論」』で、利益追求ばかりが優先され、一握りの富裕層だけが豊かになる社会で良いのかを新しい視点から訴えている斎藤幸平さん。一貫して、現場から「生きづらさ」の実態を訴え、コロナ禍と五輪の陰での矛盾を明らかにしてきた雨宮処凛さん。そして、生活保護を中心に生存権保障のあり方を具体的な事例の中から提言してきた尾藤廣喜さんが、貧困と「コモン」(共同体)の役割について、京都の古刹・法然院の方丈で、語り合います。
斎藤幸平さん
東京大学大学院総合文化研究科准教授。経済思想家。著書に『大洪水の前に』堀之内出版(ドイッチャー記念賞を日本人初、最年少で受賞)、『人新世の「資本論」』集英社新書(新書大賞2021を受賞)など。
雨宮処凛さん(作家)
作家・活動家。反貧困ネットワーク世話人。1975年生まれ。2006年から貧困問題に取り組む。著書に『祝祭の陰で 2020-2021 コロナ禍と五輪の列島を歩く』など多数。
尾藤廣喜さん(弁護士)
弁護士、生活保護問題対策全国会議代表幹事。1970年、厚生省入省。1975年、京都弁護士会に登録後、数々の生活保護裁判を勝利に導いてきた。日弁連・貧困問題対策本部副本部長。
[ハイブリッド方式]
リアル会場は京都・法然院にて、先着50名定員
〒606-8422 京都市左京区鹿ヶ谷御所ノ段町30番地
JR京都駅・京阪三条駅より市バス5系統岩倉行き浄土寺下車、山に向かって徒歩10分。
阪急四条河原町駅より市バス32系統銀閣寺前行き南田町下車、山に向かって徒 歩5分
※リアル会場の当選者の方には別途ご案内を差し上げます。