fc2ブログ
2012年10月12日

BPO放送倫理検証委員会が出した「審議入りせず」の結論に抗議し再考を促す緊急声明

                             生活保護問題対策全国会議

 BPO「放送倫理・番組向上機構」の放送倫理検証委員会は、本日、9月5日に私たちが審議を要請した民放テレビ6番組8放送のいわゆる「生活保護バッシング報道」に関して、「審議入りしない」という結論を示した。その理由は「各放送局の編集権の範囲内」だというものである。
 審議入りしない、というのは、いわば「門前払い」である。
 この決定に我々は大きく失望した。

 我々が問題だと指摘した「生活保護バッシング報道」の個々のケースには、データを間違えたまま放送し訂正しないなどの「誤報」も少なからず存在している。あるいは、裏が取れないデマのような伝聞情報を「事実」であるかのように報道したものもある。
 それらが「編集権の範囲内」として許されるというのであれば、報道において守るべき放送倫理はないに等しいのではないか。
「事実」を確認した上で報道することは、報道機関である限り、最低限守るべき倫理である。また、冷静さを欠いて、生活保護制度や受給者に対する偏見をあおり、誤解を広げるばかりの感情的な報道も許されてはならない。報道はあくまでも冷静で理性的であるべきものだ。

 BPOは、第三者機関として、放送倫理に違反した報道をただす役割を負っている。
 BPOの放送倫理検証の手続には、行政手続や司法手続と違って、一般視聴者からの申立てや決定に対する異議申立てなどの手続は保障されていない。そうした不備を抱える手続でありながら、門前払いの結論を出し、個々の報道の中身を検証することさえ回避したことは極めて遺憾である。BPOに求められている社会的責任を放棄したものであり、放送倫理の自殺行為であると言わざるをえない。

 我々は今回の決定に強く抗議し、再考を促す。

                                以上


RECENT ENTRYS

RECENT COMMENTS

RECENT TRACKBACKS

来場者数 (2012.6.19~)

コンテンツ

書籍のご案内

生活保護に関する書籍を監修・編著・発行しています。
書籍のご案内は、こちらをご覧下さい。
お申込はこちらから
 → 注文フォーム

入会案内・寄付お願い

当会の活動・趣旨に賛同いただける方の入会・寄付を、随時受け付けています。
 →当会の設立趣旨と活動
会員には年1~2回の会報をお送りするほか、メーリングリストで生活保護問題についての情報交換をしています。
入会は、こちらのフォームから お申込いただきましたら、事務局にて入会手続を取らせていただきます。

年会費
○弁護士・司法書士 5,000円
○団体      5,000円
○一般      2,000円
(生活保護利用者、それに準じる所得の方は1,000円)

会費・寄付のお振り込みは以下の口座までご送金下さい。

 百五銀行
 橋南(きょうなん)支店
 普通 0516222
 生活保護問題対策全国会議

 ゆうちょ銀行 0九九支店
 当座 0319553
 生活保護問題対策全国会議

生活保護問題対策全国会議

問い合わせ先


【お願い】個別事例に対する相談はお受けしておりません。各地の生保ネット clickにご相談下さい。

(事務局)
〒530-0047
大阪市北区西天満3-14-16
西天満パークビル3号館7階
あかり法律事務所
 弁護士 小久保 哲郎
 TEL 06-6363-3310
 FAX 06-6363-3320

過去の記事を探す

リンク